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1 時間で読める ファン・ゴッホ シリーズ:ゴッホの秘密

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: Amsterdam Publishers
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「炎の画家」ゴッホの実像に迫る最良の入門書

ゴッホといえば、子供からお年寄りまで知らない人はいないだろう。まぶしいほどの強烈な黄色を放つ「ひまわり」、渦巻く夜空に星の輝く「星月夜」、射抜くような目で見る者を圧倒する「自画像」の数々など、その作品は国内外の美術館、画集や美術の教科書、多くの美術番組、あるいはポスターやTシャツなどのグッズの図柄となって、世界中どこにいっても見られるものである。美術史上、最も著名な画家のひとりであり、後世の芸術家たちに多大なる影響を与え、現代にいたるまで近代絵画の巨匠として人々を魅了し続けているといえるだろう。

しかし、生前のゴッホにとって、そんな現象がいつか起こり得るなど夢のまた夢であったはずだ。少年時代より気難しく複雑な性格で、成人してからは社会的順応性がますます欠如し、熱意はあるのに周囲との衝突ばかり起こして挫折を繰り返した男。27歳になってようやく天職にめぐり合うも、頑固な信念と不器用さもあってなかなか芽が出ない。全身全霊をかけて誠実な仕事を成し遂げようと孤軍奮闘する姿も、死ぬまでゴッホを支え、最大の理解者であった弟にでさえ、時には重荷となってしまう。

作品は売れず、理解もされず、社会からの疎外感を味わい続けながらもゴッホは作品を描き続ける。その間、弟や家族、友人たちとの間で交わした無数の書簡には、画家を志した当初の希望、制作にかける情熱、周囲の無理解への苦悩、精神病への恐れ、そして疲れ果てた晩年の絶望感にいたるまで、ゴッホの人生が克明に記されている。本著では美術史家でありゴッホの専門家である著者が、ゴッホ自身の言葉を書簡集から丹念に拾い集めることにより、画家として成長をとげてゆくゴッホが何を考えていたのか―家族との葛藤に悩み、経済的な苦境に立たされ、激しい精神病をも発症し、それでも人生に対し、美術に対しどう対峙し続けたのか―を明らかにしていく。ゴッホの人生をたどるのみならず、各時期の生活環境や出会った人々との関係性、また作品の背景や精神病が与えた影響にも言及し、読後にはゴッホに対する理解が格段に深まる構成となっている。本書を一読されれば、次にゴッホの作品に触れる機会があるとき、作品解説によらずともきっと作品そのものから様々な思いを感じ取り、画家との対話を楽しむことができるようになるだろう。