被写体に対してどうやら臆病なようなディレクターは別にして、このDVDには内気な所がある。カメラが被写体を長く撮りすぎることをためらっているような。そして、アフターグロウ・ライヴはあら探しをする部分はほとんどない。『Afterglow』『Fumbling Towards Ecstasy』『Surfacing』からの24曲近く曲が、縦横無尽に演奏され、DVDは比類のないパフォーマンスを見せると言うマクラクランの名声を固めている。すでに完成されているメロディアスな歌に彼女は細心の注意を重ね、それぞれの曲はさらなる広がりを見せている。まるでマクラクランが初めて歌っているように、マイクの前で磁気が苦もなく発せられて、オーディエンスは完全に魅了させられ、彼女のギターの弦が揺れるのを感じるほど近くにいる気分にさせるように。好感のもてるスターのクオリティは、DVDの2004年トロントのコンサートから選んだ15曲のサンプラーであるCD全体にも同じくあふれている。マクラクランの素材をそれほど重視しないファンは、どちらかと言えば線の細くて甘い「Ice Cream」を恋しがるだろうが、朗々と歌った「Building a Mystery」「Angel」「Train Wreck」などは『Afterglow Live's』の灯りをこれから何年も輝かせることだろう。（Tammy La Gorce, Amazon.com）