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伊賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(3) (講談社文庫)

価格: ¥660
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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山田忍法帖の良さが前面に出た、無条件に楽しめる快作 ★★★★☆
山田先生の人気の忍法帖シリーズ中の一作で、伊賀忍者笛吹城太郎と根来七人衆の壮絶な闘いを描いた快作。山田先生の特長だが、とにかく娯楽に徹している点が潔い。

戦国の梟雄松永弾正の城に集まったのは、千利休、古書に残る大幻術師の果心居士とその直弟子の七法僧(=根来七人衆)、柳生新左衛門(=後の石舟斎)。美女の愛液から作った"淫石"を用い、千利休秘蔵の平蜘蛛の釜で茶をたてると、茶を喫した女は眼前の男の前で淫獣と化すと言う。弾正の望みは淫石と平蜘蛛の釜を使って、主君の義娘右京太夫を手に入れる事である。豪華な登場人物とトンデモナイ設定が嬉しい。七法僧は各々"胴体接着"等の、人智を超えた魔術を使う。淫石を作るため、城太郎と契った篝火(=右京太夫と瓜二つ)が根来衆の餌食になる所から、城太郎と根来衆との闘いが始まる。城太郎は伊賀の掟を破っているため、伊賀の力は借りられず(服部半蔵の言)、孤立無援で闘わねばならない。闘いは奇想天外な技の応酬とエロス、そして弾正の悪辣さが巧みに組み合わされたもので、山田先生の真骨頂である。東大寺の大仏も焼いてしまう程である。その東大寺に居た右京太夫を城太郎が救い出すと言うロマンスも用意した硬軟自在の展開。篝火と胴体交換した弾正の愛妾漁火の毒女振りも凄まじい。柳生の活躍の場もちゃんと設けてある。読者の楽しみのためにはアイデアを出し惜しみしない山田先生の特長が良く出ている。幻想的なラストシーンも山田先生らしい。

しっかりとした構成の中で破天荒なアイデアが存分に味わえる山田忍法帖の良さが前面に出た、無条件に楽しめる快作。
敵が強烈! ★★★☆☆
根来忍法僧の七人といい、松永弾正といい、敵のインパクトは強烈!
それに対して主人公の笛吹城太郎の超人的な体術は持っていても、魔人の如き忍法もなく、どうやって戦うのか、…その設定は面白いが、前半のエログロ度は強烈過ぎて、正直言って苦手な人には辛すぎるだろう。
しかし、城太郎が復讐を決意する辺りから、面白くなる!
しかし、前半の強烈なエログロな展開が難点か?

ラストも消化不良気味なのも……
山田風太郎先生の、他の作品数冊読んでから読むのが正解か?
一番好き ★★★★★
この作品はチーム対チームではなく主人公一人対七忍法僧という構図です。その主人公が柳生十兵衛なら安心できますが、今回は奇想天外な忍法など使えないただの一伊賀忍者にすぎないのです。これをどう倒すか。ラストも大スケールで面白く、後の石舟斎である柳生新左衛門の活躍、剣聖上泉伊勢守も登場で、みどころ満載です。そして今回山田風太郎が一番やりたかったのは〈忍法壊れ蓑〉でしょう。これによって首を取替えられた篝火と漁火という二人の女性、漁火のそっくりさん右京太夫。これで物語が進むので、もう先は予測できません。最高に面白かった。ただエログロが少しきつめです。
京極夏彦の巻末エッセイは期待して読んだのですが、「忍者」というものの基本が説明されているだけで、自分的には微妙でした。
惜しいかな。 ★★★★☆
冒頭より松永弾正のもと「淫石」という催淫剤を生成する為に美女狩りが行なわれていくのですが、結構エログロで読んでて余り気持ちの良いものではなかった。(私は、女卑的な印象を受けましたが、女性読者はどう感じるのでしょうか)

そして犠牲となってしまった妻への城太郎の復讐劇が始まるのですが、余りボリュームの無い作品の中にあれもこれも詰め込みすぎた感があり、根来衆との対決もアッサリめになってしまった事は否めないと思う(城太郎が孤軍どうやって根来衆の術を凌いでいくのか、その様を期待されると少々物足りなさを感じるかもしれません。)

但し、城太郎の妻と同じ顔をもつ弾正の寵姫・漁火が魅力的であった。
容姿こそ同じではあるが真逆キャラクターとして確り描かれている。(歪んだ性格が良かった)
城太郎と漁火が対峙する様は面白く読むことが出来ました。

もう少し枚数を持つ事が出来たならば傑作と成り得たと思える作品だけに残念。
映画はちょっとだけど・・・ ★★★★★
一気に読みきってしまいました。
先の展開が読めず、この先どうなるのか??と
忍法帖ワールドに浸ってしまうこと間違いなしです。