前ボーカルが脱退してから一年間の活動停止期間中にガクトという類い稀なる逸材を得て、たまりにたまったものを爆発させた会心の作。
このアルバムでマリスミゼルの世界観が完成されたと言っても過言はない。
でも、インディーズで人気があるといってもマリスミゼルとしてはお金がない時代。音づくりもギターシンセや打ち込み等を駆使して自分たちの世界観に近づけようと当時としては最大限の努力をしているがいろいろと制約があったのか今聴くとチープ感は否めないのは仕方がないところ。「やりたいこと」と「できること」の狭間で大変苦労したものと思われる。
ガクト自身も認めているがボーカルもまだまだといった感じ。
サウンドが完全にマリスの世界観に追いつくのはメジャーデビュー後の「Merveilles」でこの作品はまだまだ発展中という感じ。
ただ、アルバムとしての完成度は高いので聴く価値はあり。印象に強く残る曲も多いので買って損をすることはないでしょう。

「Merveilles」の完成度の高さから考えるとこの作品は星４つ。

Gacktが在籍して初めてのアルバム。 とにかく初々しい!爽やかでいて妖艶で。宝塚の要素がある感じ。それぞれのメンバーは初めからがっちり決まっている。これが初とは思えないぐらい、名曲揃い。クラシカルシンフォニー、イタリアンホラー、わかりにくさ、とかってマナさんはコンセプトを立てていたみたいだけど、『プルミエラムール』『マドリガル』『クレール』は聴いていてとても幸せな気持ちになる。Gacktさんの歌声、歌詞も神のようにすばらしいがマナさん、コウジさんの作曲能力は本当に、鬼才です。カミさん、ユウキさんの個性も相まって、マリスは独特の世界観を醸し出している。 最初にドラキュラのようなダークな世界から、最後に『死の舞踏』でシンデレラの話ような雰囲気の曲、Gacktさんのピアノで幕を閉じる… 最初から最後まできっちりマリスを堪能できる、一生もののアルバム。『永遠の旅をあなたと共に』。

ああ、 マリスの世界観は素晴らしい!
ノスタルジー、センチメンタル、ドラマティック...フランス。幻想だけど、その世界はあります。
切なく、愛しさを覚えるメロディ。このころのGacktの軽やかで爽やかな歌い方が大好き!
ちなみに一番好きな曲は「プルミエラムール」という曲です。パステルカラーや、ややくすんだ広い空のイメージが思い起こされます。あとマリスはクラシックを上手に取り入れてるとこもいい。
ずっと大切にしたいCD。

マリスの音源の中で、最高傑作だと思います。
manaのメロディーに、Gacktの声がうまく重なり、
心地よく耳に入ります。
何度も聞きたくなる、そんな1枚です。

10年以上前の作品でありながら、その質は未だ衰えることを知らない。


急逝した当時のドラム・kamiの華麗なドラミングを聴くことができるし、完成度の高いアルバムです。


トラック3の「追憶の破片」は名曲。mana曰く、後半のサビでピアノが入ってくる箇所がお気に入りなんだとか。