世紀末的
★★★★★
宇宙をネタとしたドラえもん大長編はいくつかありますが、これはどちらかというと『宇宙開拓史』をパワーアップさせたような、大規模な戦闘が印象強い宇宙物語。
世界観や単語などを見てもこの大長編原作が発売された1999年、つまりは世紀末的な物語といった印象を受けました。
序盤は偶然のび太たちが入り込んでしまった宇宙船で、少年騎士団と名乗るリアンたちと出会っての宇宙探検のような展開。終盤になるにつれ少年騎士団が属する銀河漂流船団という巨大宇宙船、そしてその目的と敵であるモアという存在が色濃くなっていき、最終決戦へと進みます。
なんといってもこの銀河漂流船団(中に都市があるほど大きい宇宙船!)を始めとした数々の宇宙船が目を引きます。藤子不二雄はやっぱりSF作家なんだという事を再認識しました。
名前のネタは今回は北欧神話なようで、「ユグドの樹」や「ラグナ星」などといった単語は見知った人もいるのではないでしょうか。
映画版では初(?)のSPEEDが歌う「季節がいく時」を主題歌にした事でも有名な大長編。その歌詞ももちろん大長編コミックスでお馴染みとなりますが見開きで載っています。