闇世界（ヤクザ、薬取引、ホスト）が舞台の題材です。
主人公は普通の大学生。


ラストの真相解明部分がちょっと急ぎ足的で、物足りなかった。

あと、渡辺との絡みをもっと書いて欲しかったな〜。

丸木さんの文章が大好きで前作も購入しており、この作品も大変楽しみにしてました。主人公や周囲のキャラクターの設定なども他のBLとは違ってある種のリアリティがあり、主人公チアキと渡辺の出会いや行為場面などもっと深く掘り下げて欲しかったです。上下巻で終わる話を短く端折りに端折って終わらせた感じがあって、すごく残念です。惜しい。

チアキ(執着攻め)×俊也(大学生)
H度　★★★★☆　攻め以外の男にやられるのと、軽いスカ描写有。ちょっと読む人を選びます。
充分ハードで濃い目ではありますが、もっとチアキとの行為が読みたかったです。
読み応え度　★★★☆☆　意外な所で肩透かしを受けたのと、チアキを選んだ理由が若干薄い気がしたのと、結末でもやもやが残りました。

受けの俊也が魔性の受け設定なのですが、あまり怪しい所は見られなかったです。
ですが、誰にも関心を向けていない素っ気ない辺りや、何物にも染まっていない無邪気な所が男を引きつけてしまうのかも。
色々とハードな目にあわされて、俊也が泣いちゃったり、泣かされたりするのですが、なぜか悲壮感が感じられない。
子供のように、その時々の感情、痛いとか怖いとか素直にあらわすからかもしれません。反応がさっぱりしています。
危機管理が甘い、自分だけは大丈夫と簡単に人を信用する、ちょっと悪ぶってみたり、どうしてもと頼まれると断れないなど、現代の若者像と言われるものに近い子です。
抜けてるところが可愛くて放っておけない気がして、最後まで見守ってしまいました。
いじいじ、鬱々していないので、その点は安心して読めると思います。

チアキは鬼畜かと思えば、抜けている所や可愛い所があったりと、そんなギャップもよかったです。
ネタバレになるので詳細は書きませんが、少しねじ曲がってはいますが、かなりの純愛だと思います。
個人的なツボは、チアキが俊也に話す際の言葉使いが丁寧(行動はハード)なのと、君と呼ぶ所がたまりませんでした。

メインカプじゃないからだとは思いますが、渡辺との間がささっと飛んで個人的に残念でした。
渡辺のリベンジやチアキとの今後などがとても気になる話なので、続編を期待しています。

一気に読んでしまいました。チアキが前半、執拗に俊也にイジワルするけど、あのときよくまあ我慢できたね、と思いましたよ。多分あとで美味しくいただく予定だったのでしょうけど、あまりにじっくりゆっくりすぎて、横から掻っ攫われたのが残念だったねえ。あのあと２人はどうするのかな？俊也、大学だってあるだろうし。