この作品はプラチナ文庫の中の「艶」というレーベルで独立しています。このレーベルで他の作品は検索できないのですが、今のところ「黒い傷痕」だけでしょうか。「艶」にふさわしい内容です。とてもハード。攻めキャラは鬼畜にカテゴライズされるのでしょうが、作中で一番まともな人間です。その他大勢も含めてみんな病気。受けキャラは病的だったのが、攻めと係わることによって、少しづつまともになっていきます。何もかも決着してのラストシーンではないので、全て片付かなくちゃイヤ、という方にはあまりお薦めできません。後は読者のご想像にお任せします、というのが受け入れられる方には、いつまでも記憶に残る一冊になると思います。

とにかく面白い作品でした><

今回は、また関係が複雑というか間近な人達との間で繰り広げられる、リアルにありそな深い話でした。


読み終えて、不思議と「ああ、そうか」と納得しちゃいました。

なんだかんだで憎しみとか嫉妬の間に愛情がある気がしたのは私だけでしょうか。

あと丸木センセの作品は毎度、話が凝っていて、とにかくとてもお気に入りです♪

また良い作品ができる事を楽しみにしてます。

個人的にはとても好みのお話でした。私はBLというジャンルに最初こそ甘いお話や、ハッピーエンドを求めていました。近頃は暗い中に少しずつ光が見えてくるようなとにかく重い話が好きなんです。このお話は私のそういったツボを完全に抑えてくれた作品です。私の様に「もう甘いBLはいいかな・・・・」とか「もっとドロドロしたBLが読みたい！」なんていう人にはすごくお勧めです！作者さんがイラストも描かれたらしく、すっごくうまい！というわけではないのですが自分の作品だけあってこのお話にはあっている雰囲気のイラストだと思いました。ドロドロな話し大好き！というかたにはお勧めです。

丸木文華さん作品はゲームもノベルも全て買ってますが、丸木さんのイラストも含めて大好きなので、これからも描いてほしいです。
ストーリーは復讐物ですが、全体的に甘さが漂ってて良いですね。エロも満足ですが、元彼はもう少し活躍してほしかったかも。
ただ自分は女ですが、BL関係では女性キャラの扱いはひどい程萌えるので、丸木さん作品はツボですね。
これからも私は是非丸木さんイラストでお願いしたいですね。

丸木文華さんお得意の「読者を他に注目させておいて、真実は別にあった」
という、いかにもゲーム製作者らしい入り組んだ小説で面白い。
ただ残念ながら丸木さんの絵が素人レベルなので、
せっかく新ノベルスとしてメタリック紙を使用し、単色印刷した
スタイリッシュな表紙なのに、本文挿絵が内容についていけていない。
正直表紙デザインだけなら星五つというところ。
ストーリー自体ところどころ甘さが出てしまっているので星四つ。
受けの元彼があっさり引き下がったり、受けが攻に最後甘く引きずられ
てしまうのが残念。エロ度も広告ほど濃厚ではない。

以前丸木さんがアズノベルスで出版した作品と似ていて、過去に真面目な
少年だった攻めが苛められ、因縁を持っていた受け主役に復讐するべく接近。
BLではよくあるパターンの話だが、サスペンス調に首謀者の攻でさえ
実は知らなかった真実が最後に判明するのが、なんだか実際にゲームを
体感している気分になってくる。
文章力は稚拙だがこのドラマの不気味さは、他BLには無い逸脱したもの。
新設レーベルと看板を掲げた一冊目なら、悲劇的なラストでも良かったかも。

出来上がりのそこそこ良いゲーム脚本のように読める一冊。
私は「兄弟」シリーズが一番好きだが、書くたびに斬新な印象を
受けるので、これからも丸木作品は読み続けていきたい。
…結局「最終的に恐ろしいのは男ではなく、女の執念と憎悪」というのも丸木味。

―あなたなんて、壊れてしまえばいい―　

妹の婚約者として紹介された人気小説家の秀一は、和義にとって、思い出したくもない因縁の男だった。
十五年前、残酷な子供だった和義が犯した罪を暴くように、秀一は彼をがんじがらめにし、徹底的に陵辱した。
悪魔のような男に抱かれて、和義は激しい官能に狂っていく。
妹を欺く背徳、恋人の勇一郎には言えない罪の秘閨。
秀一の体にある消えない傷痕が、罪の烙印として目に映る。
これはただの復讐なのか。それとも―。