経営者として近代日本の発展に貢献した一方で、一流の趣味人や芸術家であった人物が多く選ばれていて、戦後のサラリーマン経営者と違って彼らは余裕があった、だから今の経営者も精神的に余裕を持ってやって欲しい、というのがメッセージのようです。でも、昔のような階級社会があって初めて、そんな一流の趣味人社長が輩出するんじゃないでしょうかね。
関係者名が数多く出てきて、その中の1人の話題に途中で飛んだかと思うと著者の思い出話がはさみ込まれたり、経営者本人についても時間的に前後して語られていたりで、読みにくく感じました。 そもそも経済誌の連載だったようで、続けてたくさん読まないようにできているのかもしれません。
文化人類学については全く門外漢で、精神史とはどういうものなのか理解していないので、星ひとつまで厳しくする自信はありません。