female [DVD]
価格: ¥5,040
女性版「Jam Films」とも言うべき内容のオムニバス作品。エロスをテーマとして、人気女性作家の書き下ろし小説を、注目の監督たちが映像化。主役も今が旬の女優たちが起用されている。
強烈なエロスを感じさせるのが、篠原哲雄監督、姫野カオルコ原作、長谷川京子主演による「桃」だ。29歳のOLが、中学時代の恩師の葬式のため故郷に帰る。そこで彼女は、中学時代に独身教師と肉体関係にあったことを回想する。「あの頃は、ただやりたかっただけ」という独白に込められた、乾いた欲望。喪服姿で桃を食べる長谷川京子と、14歳の時の彼女を演じる野村恵里の、桃にむしゃぶりつきながら教師と激しいキスを交わす、その未成熟でありながら激しい情欲。その対比が醸し出す、女性の怖さ、ふてぶてしさ。塚本晋也監督、小池真理子原作、石田えり主演「玉虫」に見る熟女の自立と、石田えりの強烈な存在感。バレエ・スタイルで踊る「渚のシンドバッド」の狂おしさに目がテン。(斉藤守彦)