生活安全課に勤務して、始終掛け合い漫才のような無駄口を繰り返す冴えない中年二人と、そこに異動してきたちょっと謎めいた女刑事の周りに起こるちょっとした事件が、各編ごとに軽いサスペンスとして完結したシリーズです。しかし、実のところ読者の興味は、個々の事件よりもこの3人の関係が今後どのように展開していくのかということに引き付けられるでしょう。その意味では、これまでに呼んできた本格サスペンス長編とは全く違ったテイストで、うれしい驚きでした。続編が読んでみたいものです。
そして、彼らの管轄(タダ食いする縄張り?)で大学生活を過ごした人間には見逃せない場所の数々♪ でも、聞いたことがない店名もちらほら。作者のフィクション? 私が知らないだけ? 久しぶりにアノ辺りに出没したくなります。
そして、今回は新たに"期待の星"五本松小百合も加わり、事件の解決がスピードアップしたのは確かそうですが、更に無謀さがバージョンアップしたような気も...そこがまた痛快です!
逢坂剛さんというと男性のファンが多そうですが、この五本松の登場で女性ファンも増えるかも!?