人魚はクールにグッドバイ
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アイドルだって、勝手にやってます。
アメリカのショービズの世界ならいざしらず
日本の芸能界、という所はいささか特殊で
まさに偶像としてのアイドルがいまだに健在だ。
彼女(たち)とファンのあいだには
通常、メディアを通じてコントロールされたイメージしか共有されない。
しかし、アイドルも人間である以上、綻びはある。
その綻びは、片岡義男の小説なら、
路上と、エンジンの着いた乗り物の中に見つかるだろう。
世間が見れば事件になりそうな出来事も
クールな18歳が係われば、楽しい寄り道になるはずだ。
【著者】
片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。79年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。