既出版の特定の本を標的にした内容です。
★★☆☆☆
過去に出版された、外断熱を賛美する本・・・・に反論する内容ですが、それらの本の文章を引用して、個別に反論する内容が目立ち、読んでいて違和感を感じます。一方各種断熱材のコストや特徴は、非常に詳しく記載されており、断熱材のことを勉強するには、良い本だと思います。筆者は基礎断熱を推奨していますが、それに対する反論の記載が乏しいのは残念で、中立的な表現にはなっていません。
内容は学術的で公平。
★★★★☆
過激な題に反し、内容は学術的で公平。室蘭の建築家の豊富な経験と室蘭工大の実験研究との連携による学識が光る。
外断熱ブームに注意ということ。
★★★★★
木造住宅の『外断熱ブーム』に対して『ブームで断熱の工法を選ぶものでは無い』ということが良くわかる本でした。
マンションに対しての外断熱工法は有効ですが、
木造住宅に対しては外断熱(正しくは外張断熱工法)が最も有効だということでは無いと提言しています。
工法により、または建てる地域により、それに似合った断熱の方法があり、
その方法で断熱と気密の性能を上げていくのが大切であるとのこと。
ドイツのエコテストで評価されている断熱材料の紹介(製造エネルギーや価格も含めて)
もあり、『ブームに踊らされるな』というのが良くわかる一冊でした。
これから家づくりをされる方で断熱や気密に興味がある方は
家を建てる前に読んでおいたら勉強になる一冊だと思います。
誤解を受ける
★★★★☆
題が悪いですね。
「いかにも」のセンセーション(誇大表現)は広告にはつきものであり、宣伝本が多い住宅関連本の現状を考えると、それほど悪くはないのかもしれませんが、内容に見合っていないような気がします。
グラスウール(充填断熱)、基礎断熱、床下暖房などを推奨しております。
いずれもローコストを念頭に置いたものであり、そうした姿勢は共感がもてました。
断熱材・工法の比較部分はページ数も多く、余り見られない値段についての比較もあり、かなり満足を得られました。
断熱に興味のある人は読んで損は無いともいます。
少しがっかりです。
★★★☆☆
断熱工法に関する中立的な意見が書かれている本を探していたのですが、少し期待はずれだったかなと思います。
この本は外断熱工法に対する他人の著書の揚げ足取りから充填断熱を良いものだとしている論の進め方をとっていて、このやり方だと仮に本当のことを書いてあったとしても、読み手はなかなか素直には信じられないと思いました。
著者の主張についてですが、建物の温度や熱について勉強している人間の視点として読むと、若干疑問が残りました。
また、内容は木造の外張り断熱工法と充填断熱工法の比較のみであり、外断熱建物の大きな狙いの一つである「RC造を外断熱した際の蓄熱効果」に触れられることがなく、タイトルで外断熱を前面に押し出している割には外張り断熱の議論に終始してしまい消化不良な内容であったと思います。
まあ、木造で住宅を作る際にはなかなか参考になる本だとは思います。