十金胎護
価格: ¥0
戦国時代の醍醐寺の座主であった澄恵大和尚が伝授を行った際の口伝書です。
礼拝加行から、十八道、金剛界、胎蔵界、護摩、神供作法までが記されております。
本書の特徴は、三宝院流のみの口伝が記されているわけではない点です。
三宝院流の正統とされる意教流や、西大寺流の正嫡のみが引き継ぐとされる松橋流の秘伝も合わせて記されています。
現代とは異なる戦国時代に行われていた真言宗の修法を再現することができます。
また十金胎護には未再治本と再治本がありますが、本書は澄恵大和尚が訂正と奥書を加えた再治本になります。
未再治本と比べて再治本は写本も少ないため大変珍しく、三宝院流を研究する上では欠くことのできないものです。
なお江戸期の写本を用いているため、訓点の違いなどがあることをご了承ください。