銀河鉄道の夜の初期草稿も収録されている。

銀河鉄道の夜の初期草稿も収録されている。必読。

賢治全集の第七巻です。皆さんもよく知っている「銀河鉄道の夜」、「セロ弾きのゴーシュ」、「風の又三郎」や、私が地下鉄の中にもかかわらず、涙を流しそうになった「フランドン農学校の豚」など、名作がずらりです。

宮沢賢治の文学は考えさせられることが多い。筑摩書房の全集にしか載っていないことも多く、買うならば絶対に筑摩書房。銀河鉄道の夜などが入っている。

興味深い内容の作品が多く収められていますが、今は「銀河鉄道の夜」について。 原稿は初稿から数々の修正がなされていますが、完成形の段階で失われたものも多く、 特に本作では宮沢思想の中核ともいうべき部分が失われています。 この本では、その段階でカットされた「異稿」が収められ、宮沢ファンなら一度は必ず読められることをおすすめいたします。 いろいろな本で本作を読んできましたが、この「異稿」こそが読みたかった部分です。 落ちてしまった原稿を残らず収録した本シリーズの編集態度に敬意を表します。