どこまで続く?不毛な争い
★★★★★
とぼけたタッチの絵ですが、実は風刺の効いたとんでもない内容の作品。
王様vsキツネ。相手の持つ大砲に勝てるものをと、おたがいが大砲を
次から次へと開発していく。始めは単なる大きさ比べでした。
それが、見た目、数、形の面白さと本来の目的から離れて、どんどん
エスカレートしていく様子が滑稽です。キツネごときに負ける訳には
いかん!とムキになる王様の気持ちもわからなくはないですが、
素直に笑えない方も多いでしょうねぇ?
企業の商品開発も似たようなところがあります。ライバルよりも
付加価値を付けようと競いあった結果、いらない機能が増えてしまい、
分厚いマニュアルが付いた、判りにくい操作の商品になってしまったりとか。
段々と熱くなっていく王様、対するキツネの無表情さというコントラストも
テーマに立体感をもたらしてます。