夜神月はエリート大学生。類まれなる天才である彼は、偶然“DEATH NOTE”を手に入れた。そこに名前を書かれた者は死ぬ。将来は警視総監になれる逸材と言われながらも、法による正義に絶望していた彼は、そのノートを使って罪深き者に次々と制裁を加え、犯罪者のいない理想郷を作ろうとする。そしてその制裁は、世間で話題になり、救世主“キラ”と呼ばれるようになる。しかし、キラの正体を絞り込んでいた男がいた。彼の名前は“L”。数々の難事件を解決していた謎の名探偵で、彼はFBIや日本の警察に指示を出し、月に近づいていく…。
原作コミックが1500万部以上も売れた大ベストセラーの映画化。天才・月と天才・Lの頭脳バトルが圧巻の原作だが、この前編はプロローグ。月とLの闘いの序章といった趣。月が正義を掲げながらも、ノートを使って簡単に人殺しを重ね、何も後ろめたさを感じない姿は、ささいな理由で殺人を起こす現代人の象徴のようで背筋がゾッとする。後編で繰り広げられるであろう頭脳バトルへつながるエンディングは、続きも見たくなる作りだ。月は藤原竜也、Lは松山ケンイチが演じる。特に松山は原作のLそっくりで、ヴィジュアルも含めLファンも納得の好演だ。(斎藤 香)
主人公の話し方に難有り
★★★★☆
今更だけど作品を見たが ストーリー展開や登場人物には文句はない。が、学生と恋人の女の子のしゃべり口調にリアリティが無い。今こんな話し方する若者って少数過ぎるだろうに。えると言った登場人物についてはあんなもんだろうと想う。いわゆるおたっぽくて闇を抱えてそうな感じはど真ん中だと。八十Sの後期みたいな学生おたはいないに等しいよ。だから☆四つ。
原作未読、映画のみの評価
★★★★☆
映画を見て腑に落ちなかったのが、
皆さん指摘のシャーペンのシーン。
あのあとがまるでとってつけたような話になってしまい残念。
あまりに都合よすぎるという感じ。
ただ、それまでは楽しめた。
また、続きも見たいと思う。
20世紀少年といい、このデスノートといい、日本のマンガのレベルの高さを実感した。
正義とは何か、
この夏休み、子どもと一緒に見て、考えてみるのがおすすめ。
マンガのイメージが強いので、それがあだとなる作品。
★★★☆☆
最初の1時間30分がだらだらしていたように思い、「なんでこれみちゃったんだろう。。」なんて思いつつ最後の30分が、ようやくちょっとおもしろくなったようなそうでもないような。
これは、ドラマでもいいだろ。。
つーか、あまり実写向きの映画ではなかったのかもしれない。。デスノートの世界観は、マンガだから成り立つ世界観であって、現実の世界観にあわせちゃったらかなり引く。どれくらい引くかというと、人が死んでいる現場などで携帯電話のカメラでその死体を撮影しまくっている人々のように引くのである。
あと、金子監督、クロスファイアのときもそうでしたが、原作と内容を変えないでください。。原作ファンは、たぶん大部分が「原作にない驚き」を求めていませんから。。
とにかく、マンガのイメージが強いので、それがあだとなる作品。マンガを見てない人は、後編まで見てからマンガを読むのが吉と見た。
作品の再犯者
★★★★☆
作品の再犯者達は、きっと精神科の治療歴を意図的に用意するタイプなのだろう、と思った。裁判のためにも、経済的理由からも。
卑劣さにをいて言語を絶する。己自身も含めた全てに対し、虚偽のみの人間。価値あるもの、美しいものを、踏みにじる。かたぎに血涙を流させなくば、収まりのつかない人間。恩を必ず仇で返す人間というのはいるものです。
私の近所にも、います。再犯受刑者というものが。しかし、歳をとって初めてその存在に気づくという有様です。それは、当人の社会復帰のため、警察も更生協力の企業もひた隠しにするためです。
それはそれで、戦略的には正しい、と思う。が。しかし。
ちなみに、出所後。喜連川・笠松・大井と職練の発達した刑務所もあるというのに、彼らの一部は、地域の防犯パトロールに参加するようです。ライフ・ラインの整備の際、頻繁に廻らせられ、また廻ります。
それは確かに、一面丸暴の縄張りの重なり合いにおいて、他の云々のうろつきを妨げる。安全な工事を意味します。しかし他面、その地域が明らかに彼らの「縄張り」となってしまっていることも意味します。
更にその場合、もはや家々の鍵はあまり役には立ちません。合鍵屋なども仲間ですので、普通の家々は出入りされている、と考えるべきでしょう。
普通。そんなバカな、でしょう。しかし、空き巣や放火犯が出るので、間違いないようです。
なので、事件の際、現実的には指紋を採ったりはせず、彼らを呼んで話を訊く。それで、解決です。彼ら自身か、彼らの縄張りをうろつく虞犯者のはずですから。
そうして実際問題、警察は彼らを管理し、彼らを通じて地域の虞犯者を見張るという図式にある、という言い方も可能なのでしょう。
私は時代劇も好きですが、そうすると「岡引き」の正体に気付くのです。そう。彼らは。
強い正義感を持っていた夜神月が、徐々に人間性を失っていく物語
★★★★★
本作はご存知のように、日本中で絶大な人気を誇った漫画が原作です。私は原作も読みましたが、社会人になって再び漫画にハマるとは思いませんでした。映画が原作を超える事はないだろうと思い期待していませんでしたが、その分良い意味で大きく裏切られました。テレビ画面を通じたLの宣戦布告、バスジャック、地下鉄内でのFBI捜査官との攻防、監視カメラ越しの対決など、原作の重要な描写が忠実に再現される一方で、それ以外の変え方も上手い。近年の日本映画、特に漫画を原作とする映画では画期的だと思います。
この物語は宮部みゆきさんの小説「クロスファイア」と同じく、「正義とは何か」をテーマとし、法で裁かれない凶悪犯をデスノートで処刑し続ける少年、夜神月を主人公にしています。私自身、凶悪犯罪者の多くが「少年」、「精神障害者」という理由で罪を逃れ、社会に平然と舞い戻る現実を目の当たりにして、抑え難い怒りを覚える事が多いですし、月の怒りや苦しみは理解できます。しかしだからと言って、誰かが超法規的に凶悪犯を処刑して構わない事にはならないでしょう。いかなる理想を持つにせよ、他者の生殺与奪を自由に握る人間が自分を神の如く絶対視し、神の考えは全てを超越すると思い違いをして罪なき人々の殺戮をも正当化してしまう事は、歴史上の革命でも自明だからです。実際、夜神月も他の手段で社会をいくらでも良い方向に変えられる能力を持っていたにも関わらず、死神やデスノートの力に負け、最後には月が倒すべきだった人間に成り果ててしまいます。
月と対峙するLが後半から姿を現すものの、前編は飽くまで、強い正義感を持っていた夜神月が、徐々に人間性を失っていく物語であり、より明確なメッセージを持つ後編への導入部として優れています。一見荒唐無稽な物語ですが、単に頭脳戦に注目するだけでなく、正義や法のあり方について、本作を観て色々な事を考えて頂きたいと思います。