ホームページによると、もともとクラッシック・ピアノの出身で、名門音大の大学院を出たが、在学中に出会ったJazzに傾倒して転身したらしい。
こうした音楽的背景も手伝ってか、このアーティストの才能が際立つのは11曲中7曲を占めるオリジナルである。Jazzの基本をふまえながらも、女性ならではの感性や、（ブログを見る限り）謙虚で飾らない人柄が、叙情的で優しい独特な『風景』を醸し出している。メロディーラインは、どれも染みやすく記憶に残るので、Jazzの初心者や若い女性にも抵抗なく受け入れられるのではないか。
私自身、休日の午後に自宅で流すBGMの定番になってしまったが、ハイセンスなレストランやリゾートホテル、ドライブデートなどのBGMとしてもよいかもしれない。
容姿も端麗で、今後、注目されていくアーティストとなろう。

新人ジャズ・ピアニストのデビュー・アルバム。ピアノ・トリオ・アルバム。
３，８，１１がスタンダードで、９が有名ﾎﾞｰｶﾙ曲のｶﾊﾞｰです。その他はオリジナル曲なわ
けですが、優れたオリジナル曲ばかりで、スタンダード曲と聞いても違和感のないような
曲ばかりです。特に気に入ったのは、バラードの１、センチメンタルな４、明るく軽快な
５，７、ロマンチックなスタンダード曲の８，１１などです。とりわけ、明るく軽快な５，７は
他のジャズ・アーティストにカバーされてもおかしくないような優れた曲だと思います。
公式ホーム・ページが有り、全曲試聴することが出来ます。
同じ2008年デビューのピアニスト「宮野寛子」さんと「妹尾美里」さんのアルバムが、
このアルバムに負けず劣らず、すばらしい出来のアルバムなので合わせて推奨してお
きます。
それにしても、「上原ひろみ」のようなジャズとも言えないようなヘンテコリンな曲の多い
アーティストが注目され、もてはやされている中で、こういった才能あるジャズ・ピアニス
トに光が当たらないような状況があるならば、なんとも残念至極なことです。