ポップ路線に転じつつあるスガシカオの、マニアックなアレンジとサウンドセンス抜群の傑作。
キャッチーなサビはＣＭでもお馴染みだが、そこへつなぐＡメロＢメロの捻ったセンスが抜群。
右側にワウワウギターのカッティング、それに呼応して左側にクラビネットのリフがファンキーなかっこよさを支える。サビでディストーションギターをまるでストリングスのように背景で鳴らしているのもいい。ドラムスはいつものように真ん中でタイトにビートを支える。そしてファンキーなベース。アレンジとバランスは完璧。
歌詞もスガシカオらしく、何気ない言葉遣いでひねくれて、考えさせる。

フォノスコープはサビの部分がよかった・・・・あとはピンと来ませんでした。
ＣＭを先に見て曲を聴いた人はそう思うかもしれません。

CMタイアップ曲、本人も出演されているので、最近よくTVで耳にします。
同じ化粧品の春バージョンにはCHARAが出演していたので、ミュージシャンが出てくる趣向なのでしょうか。
メイクアップした水川あさみさんよりも、ついスガさんに目がいってしまいます。
始まりはは語りかけるようなスローなテンポから、サビは一転して「夜あけまえ」のような、爽快感のある曲調。
曲にも歌詞にも一歩前へ出る意欲を感じます。
POPさやメジャーさを狙ったというよりは、絶望もウソも知っているけれど「おいで」って拾ってくれてるような
けなげで明るい余裕を感じました。　　こんなスガさんはとてもセクシーです。
「誰かの言葉でもう迷ったり、失ったりしたくない」という歌詞にスガさんの決意と自信を感じます。
おすすめです。

あくまでも推測に過ぎないが．

スガシカオは確信犯である．

これまでの作品(主にアルバム)から
明らかにJ-popに埋もれることを嫌っていたことは明らかであるのに
なぜ今メディアへの露出を多くし，これだけキャッチーな曲を作っているのか．

それは，これまでJ-popしか聞いてこなかった人たちを
昨今の音楽シーンにおいて稀有なゾーンであるスガシカオの世界に
導くためではないだろうか．
事実，parade以前におけるメディアや大衆の認知は
「スガシカオ＝夜空ノムコウ」
だったはずである．
その認識を長期スパンで変えていきたいのだろう．

もちろん，既知のシカオファンが納得しない理由も分るが
スガシカオの本質がこの曲に無いとするのは時期尚早である．
そこまで考えたうえで，この曲を聴くと
よくできている楽曲だと私は思う．

当然の事ながら，だからこそ，次のアルバムを大いに期待してしまうのだし
この曲を聴いて気に入った人たちには
ぜひ全アルバムを聞くことをおすすめします．

化粧品のCMソングとして流れているタイトル曲ですが
CMにスガさんご自身も出演されていて少し驚きました。
こちらはスガさん独特の…という感じではなく耳なじみのいいポップな作品。
コアなスガシカオファンでなくても聴きやすそうです。
この季節の化粧品のタイアップ曲としてはぴったりだと思いますが
個人的にはややダークな独特の雰囲気の彼の作品が好きです。

他も全曲タイアップ付ということですがしっとりした「坂の途中」
個性的な「SPEED」、爽やかで元気が出る「Hot Step Dive」など
それぞれ違った魅力が楽しめるのが良いと思います。