荒涼館 全4巻セット
価格: ¥5,184
村上春樹の短編小説に登場したことから、手に取る人が増えたディケンズの力作。筒井康隆も大絶賛のこの『荒涼館』は、読む人が長さに圧倒されるためか、読んで薦める人が少ないのかもしれないが、他のディケンズの名作『オリバー・トゥイスト』『二都物語』『ディヴィッド・コパーフィールド』や『クリスマス・キャロル』より以上に、小説の構成が緻密で巧みで、複雑のようでいて絡み合いが面白く、小説の極致といえる作品。他の名作以上に、小説らしく作り上げられている。。一部の訳書には著者による「はしがき」が、巻頭に訳出されているのだが、この「ちくま文庫」版や「世界文学大系」には、なぜかついていない。「ロンドン」からはじまる。「はしがき」は、同じ筑摩書房の「世界文学全集」の22巻で読むことができる。(文責・本の扉・ふしぎの扉)