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プロカウンセラーの夢分析―心の声を聞く技術

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: 創元社
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 「夢は自分の無意識からのメッセージです」「夢のメッセージを読み解かないことは、大事な手紙を読まないのと同じです」。プロカウンセラーとして長年、「夢分析」を心理療法に用いてきたという著者は、夢の意味をこのように説明しながら、興味深い夢の分析例を多数紹介している。

   たとえば、犬の散歩中に別のみすぼらしい黒犬が自分の足をかみはじめ、追い払えずにそのまま散歩を続けるという「順調にエリートコースを歩んできた中年男性」が見た夢について、著者は「今までに彼が省みなかった自分や他人をこれ以上邪険にすると、アキレス腱をかみきられるような目にあう」というメッセージを読み解いている。この場合、夢は「警告」「助言」の意味をもつのだという。

   こうして「夢分析」は危険の防止に役立つほかに、身体の変調を知らせてくれたり、人生の豊かさや勇気などを与えてくれたりもすると著者は論じている。夢を現実のプラスになるように解釈するのがそのポイントだといえよう。分析例には「トイレの夢」「遅れる夢」「飛ぶ夢」「死の夢」「性の夢」「喧嘩の夢」などメジャーな夢もあり、自分のケースにあてはめれば、現実を改善する手がかりになる。

   著者は「なぜ自分はこのような夢を見たのか」「現実との違いはどこか」という2点から考える方法を紹介して「夢分析」をすすめている。本書のように客観的に分析するのは難しそうだが、自己や現実を直視するきっかけが得られるのは確かだ。さっそく夢を見たくなること請け合いである。(棚上 勉)

アナタの夢はアナタの味方。 ★★★☆☆
夢の存在って不思議ですよね。

さるきちは毎晩のように夢を見るのですが、
なぜこんなにも夢を見るのか

その謎が知りたくてこの本を手に取ったのでした。

著者は話題書「プロカウンセラーの聞く技術」
を執筆された東山紘久氏。
彼は言います。

夢は自分から自分への手紙であると。

“無意識”が何らかのメッセージを送っているというのよね。

つまり夢を分析するということは、
自分のココロの奥深くを探る試みでもあるわけです。

そういう意味で、
ちょっとコワイことでもある。

自分でも気づいていない本心を知るのって恐ろしいものね。

でもね、不思議なことに、
無意識にも思いやりがあって、

現実の自分が耐え得るだけの夢を見せてくれるんですって。

へええ。よくできてますよね。

さて、臨床心理学の夢分析は夢占いとは違います。
夢占いは一富士二鷹三ナスビのように、

「○○の夢は●●の意味」

というように見たモノに意味がつけられています。

一方、夢分析はたとえ同じモノを見たとしても、
夢見者(夢を見るヒト)の年齢や状況によって
その意味は違ってくるといいます。

本書ではいくつかの例を題材に
著者が夢分析を行っています。

さるきちよくトイレの夢を見ます。

トイレを探して、やっと見つけるんだけど
紙がなかったり、汚かったり、
しまいにゃ汚物が自分にかかったりする。
(汚い話ですが夢の中なのでお許しを)

本書の似たような例をもとに
さるきちなりに解釈してみるとですね、

トイレってココロに溜まったモノの排泄を
意味するコトがあるんですって。

そしてトイレを探す夢は、
ココロの鬱憤を吐き出す場所を求めているということ。

また、汚物に呑まれる夢を見るのは女性に多いそうなのですが、
その場合、著者は母子関係を見直すよう促しています。

なぜなら、小さい頃から
母親のココロの悩みや愚痴の
聞き役をしてきたヒトである場合が多いから。

汚物に呑まれるというのは、
それら母親の悩みが
幼い少女には負担が大きすぎるコトを
表しているからだそうです。

さるきちの母は苦労人だったので、
さるきちは知らず知らずのうちに
母親のツラさを自分のモノとして
ココロに溜めてきちゃったのかもしれません。。

ね。夢分析って面白いでしょ。

本書では他にも、

食べる夢や
遅れる夢、
飛ぶ夢、
夢中夢、
靴の夢、
結婚の夢、
性的な夢、
死の夢、etc...

多くの実例が解析されています。

前述しましたが、
実例が自分にぴったり当てはまるというコトはないはずです。
夢の意味はヒトそれぞれなんでね。

でも自分の夢が発しているメッセージを探る
ヒントを得ることができるかもしれませんね。

夢って忘れちゃうんですよね。
目が覚めたら書き留めておいて、
自分の“無意識”と交換日記してみるのも
いいかもしれませんね。

どんな嫌な夢でも、あなたの夢はいつもあなたの味方

コワイ夢を見た後でも、
それを知っておくだけでほっとできるかも。
夢は無意識の心の状態・考え方を表現している ★★★★★
かなり良い影響を受けた本だと思っている。今まで夢は非現実的なものとして捉えていて、実際に役に立つものではないと思っていた。しかしこれは大きな間違いだった。本書を読むことで得た次の知見は参考になった。1)夢は無意識の心の状態および考え方を表現している,2)よって夢は自分の味方となるもの。無意識からのメッセージをよく分析していくことが大切である、3)夢分析の際は、夢の内容と現実との差を注視して考察するべきである
お奨め。 ★★★★★
占いの本ではなくて、あくまで“夢分析”の本ではありますが、
専門書のような堅苦しさはなく非常に読みやすいです。
なので、夢占いに興味がある人にもお奨めです。
勿論、プロのカウンセラーを目指している方や、
心理学を勉強している大学生も一読する価値ありだと思います。
ただ、後者の場合には多分にエッセイ的なので、
あくまで“読み物”としてになってしまいますが。

『自分は夢なんか見ない』と思っている人にぜひ読んで欲しいですね。
私は毎日夢を見るようになったし、
それを日記の片隅に書き留めたりして楽しんでます。
自分でも知らなかった“自分”からメッセージが届くなんて、
ちょっと素敵じゃないですか?
夢を見るテクニック ★★★★☆
今までも夢占いの本を何冊か読んでみたことがあります。
そういういわゆる占い本とは一線を隔した本だと思いました。
人間の深層心理を真面目に追求した説得力のある内容です。

「夢とは自分自身の無意識の部分から送られてくる応援メッセージ」
であり、そのメッセージを上手に受け取ることが出来れば人生の指針が得られると書かれていました。
「現実に起こった大変なことが、夢に現れるようになったらその問題を克服しつつあるという兆候」
というのも興味深かったです。
夢を見るのは毎晩のことなので、意識するのとしないのとでは結構人生に差が出るのかも…と思えました。

プロとしての夢分析 ★★★★☆
わかりやすくてよい本だと思います。
ただ、前著の「プロカウンセラーの聴く技術」に比べると歯切れが悪いような。やはり日常の話しに比べて夢はむずかしいのでしょうか。