ステップ・イントゥ・リキッド [DVD]
価格: ¥4,200
デイナ・ブラウンの『ステップ・イントゥ・リキッド』は気分爽快になる映画で、ウィスコンシン州シェボイガンでのサーフィンシーンにも当然ながら健康的な高揚感がただよっている。父親(『エンドレス・サマー』のブルース・ブラウン監督)の手法を受け継いだブラウン監督が、世界各地のエキゾティックな場所はもちろん、時にはサーフィン向きとは思えない場所で、カール(ブレイクし始めて巻き上がった波の斜面が急になっている部分)に乗るサーファーのまばゆい映像をとらえているのだ。
ミシガン湖での波乗りの様子をはじめ、観客をいろいろな場所へいざなってくれる。コスタリカでは往年の波乗りのエリートたちが、年配になったいまでも波に乗れることを証明してみせ(『エンドレス・サマー』の主役だったサーファー、ロバート・オーガストも登場する)、オアフ島のノースショアでは、伝説のパイプライン(大きな波の内側)の映像が紹介され、「その瞬間は本当に恐い、ちょっとは死んでるのかも」というコメントも流れる。とくに楽しいのはドネガル郡(アイルランド)の場面。アメリカ人のマロイ兄弟が地元の人たちを驚かせ、想像を絶するほど灰色の海でアイルランド人のサーファーと知り合う。30年1日たりとも波乗りを欠かしたことがないという北カリフォルニアのデイル・ウェブスターの話など、本作品には人それぞれのすばらしい物語がちりばめられている。(Tom Keogh, Amazon.com)