新書サイズなので、持ち運びにとても便利。イタリア語の文法とかについても書いてあるけど、それ以外にイタリアそのものーイタリア語の背景とか、社会や文化についてとかの話がいっぱい載っている。
　たとえば、ショッピングにしても、日本人にとっては当たり前の”勝手に店に入って好きに商品に触ってみる”といった行為は、イタリアでは許されないといったこととかが書いてあって、文化的習慣の違いとかを教えてくれる。
　フランス語やラテン語、ドイツ語にアラビア語などを語源とする言葉についても色々書かれていて、歴史的な背景とか地理的な関係とかが自然と判るようになってくる。気軽にイタリアについて学べるし、読み物としても楽しめる。

イタリア語初心者の私でしたがとてもわかりやすくちょっとユーモアがあって、楽しく読むことができました。
基本的な文法から発音の仕方まで書かれています。
文字ばかりなので、退屈になる人もいるかもしれません。

a. イタリア語（何語でも）のテキスト・参考書はそれぞれ特徴があるので、
何冊も購入（借りて）して、比較しながら読むこと。
b.イタリア語（何語でも）の文法は集中すれば、１週間か２週間で一通り理
解できるので、がんばって短期に把握すること。
c.辞書を片手に、いきなり、なにか雑誌の解読に挑戦するのもよい。

こうした素晴らしい「方法」があとがきに書かれています。
ここを読むだけでも、本書を買う値打ちがあります。

イタリアは日本ではポピュラーなはずが言語的にはあまり知らなかったことに驚き、勉強になる。イタリア好きならぜひ一度は目を通しておきたい。

　この夏、イタリアに行こうと思いたち、まずＮＨＫのテレビ＆ラジオのイタリア語講座に挑戦。週１回のテレビはビデオ録画し、とにもかくにも少しずつ視聴し続けたが、毎日あるラジオは５月号位で、挫折。そんな折、本書を見つけ、藁をも縋る思いで読み始めた。
　結果、正に「はじめての」のタイトルにピッタリの内容で、出来ればラジオ講座の前に読んでおけば理想的だったと痛感。
　勿論、本書はあくまで入口で、イタリア語習得にはまだまだ長い道のりがあるが、最初に読む一冊としては、そのコンパクトなサイズも相まって、現行本の中では恐らくベストであると思われる。