結局分からなかった
★★★☆☆
被虐待児を美化し、虐待親への復讐の殺人を神聖なものとして書いてある。
よく虐待は連鎖するものと言われる。親から子、大人になった子から孫へと。親を恨まず、子に同じことを繰り返す。しかしそういうことは特に描かれていない。書かれてあったのは許せない親への復讐計画。一昔前までは最も罪の重い尊属殺人だ。本の中で、虐待が重く書かれているのに対し、親への殺人は重くないし、是認しているようにも読み取れる。
虐待されて傷ついたからって親をやってはいけない。やってしまうとそれは犯罪になる。だからみんな苦しんでいるのだ。虐待は悪いが、殺人も悪い。著者の方は実際にあった栃木実父殺害事件を参考にされていて色々踏まえて書いておられるのだろうが、私は単純に感動はできなかった。心の中で恨むのは分かるが、行動に移すのはどうかと。恐ろしく、悲しすぎる。
文脈から、ラストはある程度推測できる。文字の量はかなり多く、読みごたえはある。
考えさせられます
★★★★☆
一気に読ませていただきました。面白いという表現より物語に引き込まれる作品でした。推理物としてではなく、人生について非常に考えさせられる本だと思います。
娘がまだ小さいので、良い時期に読ませていただきました。構成についてはもどかしく感じましたが、物語に深みをあたえていて、引き込まれる要因になったのでは
と読後には感じました。この作者の他の小説も読んでみようとおもいました。
寝るべきか・・・
★★★★★
今、下巻の300頁。
このまま朝まで読破するか、明日にとっておくべきか。
先に進みたいけど、終わってほしくない。すごい。面白い。
運動会の昼食のシーンは、思わず涙がこぼれました。
虐待は許せないが、娘に火傷を負わせるに至る母親の気持ちはよくわかった。
同意できたのではなく、理解できた。
父親の無責任さが我が身を振り返らせて、眠れない。
悲しい話です。
★★★★☆
大人になるとはどういうことなのか考えさせられる作品です。
読み終えた後はきっと優しくなれると思います。
過去の話が多少長い印象もありましたが、その描写力には感嘆します。
心身ともに愛を求めた続けた3人の悲しい話で、無性に悲しくなりますが、
彼らを救うためにも是非最後まで読んでみて下さい。
あまり切なくて、ぜひ読んでくださいとは言えない。
★★★★★
作品はすばらしいですが、タイトル通りです。誰が悪いと言うのは簡単ですが、人間の作り出す社会は、こんなにも残酷なのだなあと思ってしまいます。救いがなく、読み終わって、じゃ、親として、子として、どうすりゃいいんだと深み落ち込んでしまいます。まあ、それがテーマの小説なのかもしれませんが。
一つだけ、気になる点とすれば、第8病棟の英語のニックネーム。ちょっと凝りすぎ。誰かそういう凝った名前をつけたがる登場人物が出てくるならいいんだけど、あんなニックネームは自然とつくとは思えないです。