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人生は五十一から (文春文庫)

価格: ¥470
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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初老期うつ? でもそのとおり! ★★★★★
最近、テレビのバラエティー番組がつまらなくなった。小学生の休み時間の遊びを、いい大人が金にものを言わせながら楽しんでいるように思える(ときには幼稚園レベルの企画もある)。しかし、こういった愚劣は、番組を見なければそれで済む。済まないのは、最近、平均的日本人の人間としてのレベルが急激に低落している点である。老いも若きも、ひどい。出勤をして帰宅するまでに、不快な思いをせずに済む日の方が少ないように思える。

作者は日本人のメンタリティーを戦前と変わらないとし、いつまでも反省のない愚行を嘆き、破壊されてゆく美しき日本を悼む。本書は表題から何やら人生論のような内容を予測していたが、演芸やら映画やらについての短文、現代日本人の生態を嘆くコラムなど、雑誌の連載(1998年)を掲載順に集成した本であり、その内容はまさに彼ならではのスタンスである。現代日本人の言行に対する冷笑・慨嘆・罵倒には正に我が意を得たりの気分であるが、少々この作者は「うつ」なのではないか、とも思う。以前の論調よりも、さらに嘆きが増しているせいである。もっとも初段に書いたように、ここ数年の日本人の痴愚化は目を覆うばかりであるから、まともに嘆いていたら彼のようになるのも頷ける。

戦前のメンタリティーを嫌悪する彼がなぜこの出版社に連載し、本書をも出版したのか理解に苦しむけれども、本書の内容は身近な風俗時評として秀逸である。お気楽で下世話な人生を良しとしない人にはお勧めである。

モノの見方をおしえてくれる ★★★★☆
 普段、何も考えずに、TVのバラエティを見ていた僕に、モノの見方を教えてくれた良著です。
 ときに冷静に、ときにシニカルに、ときに熱く(特に女性アイドルには)、観察し、膨大な知識に裏打ちされた視点から分析している様は、読んでいて痛快です。

 著者の言葉を借りるならば、鋭利なナイフを見ているようで気持ちが良い(昔、著者がビートたけしを表したときの表現)。
 ふと思ったのは、著者が、モーニング娘をどう評価しているのかを聞きたい。もう既に、書いているのかもしれないが・・・。