良くも悪くも自画自賛
★★★☆☆
誰々に称賛の言葉を頂いた。という部分を飛ばして読むとはかどります。
歴史を知ること。 それが未来を生き抜く糧となる。
★★★★★
アメリカから見た太平洋戦争を知りたく読んだ。教科書では教えられていないことが多く、日本人として先の大戦からの教訓を現代にも生かすことができるヒントが多く書かれていた。個人的に目に留まった部分を列挙します。
本書上巻より”日本軍の兵員の素質は最高水準である。しかし日本軍の将校は上級ほど素質が落ちる。日本の将校は基本的に階級主義と封建的な制度で成り立っており、厳密な意味で職業的能力によって選ばれていない”私見であるが、これは当時巨大の軍部=官僚組織を指しており、いまの霞ヶ関も同じ状態でようにみうけられるし、巨大企業も同じと思う。
本書上巻より”彼ら(軍部)は、全面戦争のために日本の資源を組織的に活用するだけの想像力も、状況判断能力も持っていない。”こちらも戦後60年以上経過しても同じ過ちを犯しているので胸が痛い。
マッカーサーから見るとニューギニア戦前後までは、圧倒的な優位を誇る日本軍に対して、奇襲攻撃を繰り返し、敵がもっとも手薄な所をたたき、そこに空軍基地、海軍基地を作り、補給路を遮断して、日本軍の終結地点を無力化にする戦法であった。これしか勝ち目がないと。学校では、圧倒的な物資豊富なアメリカに日本は負けたと教えられた記憶があるが、これは間違いなのかもしれないと思った。マッカーサーが弱者の戦法で進撃していたのは正直驚いた。
マッカーサーという人物を知る為の本
★★★★☆
マッカーサーの回想録から大戦部分を抜粋収録したもの。
これを書いた時に、彼が晩年であった事もあり、記憶が正しくない部分も見受けられるが、豊富な注釈によって補われている。
アメリカ軍人である以上、日本の大東亜共栄圏等には非常に批判的であり、その点では読者を選ぶ作品となっている。マッカーサーという人物を知る上では貴重な資料となる。