格好の国際協力入門
★★★★★
国際開発や国際協力についての教科書をたくさん見かけるけれども、初学者にとってはどうもとっつきにくいものが多い。この本は、作家の曽野綾子さんがいつの間にか少しずつ踏み込んでしまった援助活動の経験を語るドキュメンタリーであるが、読者は多くのことを容易に知ることができる。彼女の経験を通じて、発展途上国が直面している様々な困難、国際協力に付随するさまざまな問題が自然に浮き彫りにされていく。また、ささやかでも他人のために何かをしたい、という国際協力の原点にも触れている。本書を契機として、読者が今後、各論を勉強していくインセンティブを与えてくれる。