凄いじゃないか!
★★★★★
PSの最高傑作は「レディ・イヴ」と聞かされていたし、ずっと長い間そう思っていた。それはリバイバル上映時(10年以上前)、名古屋シネマテークでは「レディ・イヴ」「パームビーチストーリー(結婚5年目)」「サリヴァンの旅」の3本しか上映されなかったから、この3本しか見た事が無かったのです。今回「モーガンズクリーク」を見てびっくり!これぞPS!まさにPS!スクリューボール抜群にキレでます!絶対に面白いです。
落ちはスゴイが・・・・
★★★☆☆
1944年作品で、この監督にしては出来が悪く感じた。退屈な展開で眠くなる。俳優もイマイチ。「主役の女の子の妹」、一人が、光っていたくらい。
退屈な理由として、この作品の時代と現代とで、「倫理観」が全然違っていることがある。
また、「共感できる登場人物」が一人もいないのも、見ていて辛い。
でも、エンディングの「落ち」が、ものすごくて、やられた! これは全然予想していなかった。脚本も自分で書く監督だが、発想が異常に飛んでるね!
「戦争中」というのが一応、伏線にはなっているのだが・・、普通、思いつかないよ、これは。
プレストンスタージェス流 screwball comedy の最高傑作
★★★★★
プレストン・スタージェスが監督した12作品のうち、どれが(批評家に)高く評価されているかというと、第3位が「サリヴァンの旅」(1941)、第2位が「Hail the Conquering Hero」(1944)、そして第1位が「モーガンズクリークの奇跡」(1944)という説があります。個人的にはこれら3本は甲乙つけがたい必見の古典コメディだと思いますし、こらら3本はスタージェス・タッチが強く出ていると思います。その当否はともかく、ステージェスが監督したコメディうち、いわゆるロマンティックコメディのような甘さがほとんどなく、笑わせることにほぼ徹しているという意味において純で、最も可笑しい作品が本作でありましょう。もちろん、かれの持ち味であるその時節の(風潮を)風刺する要素も入っています。
大袈裟な演技がわざとらしいベティ・ハットンもここではまさに適役で泣いたり笑ったりのオーヴァな演技を楽しく演じています。冴えない主演男優(エディ・ブラッケン)も見事。このコメディのDNAが「メリーに首ったけ」(1998)に遺伝しているような気がしました。