インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

神狩り (ハヤカワ文庫JA)

価格: ¥777
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
Amazon.co.jpで確認
SFを読む理由 ★★★★★
SFを読む理由は何か?
それは僕にとっては70年代の山田正紀の作品にあるようなsence of wonderの為だ。
「神狩り」や「弥勒戦争」でのパラダイムの転換を突きつけられるような感覚。この「ハッとする」瞬間を感じるために僕はSFを、山田正紀を読む。
ミステリの書き手としても素晴らしいが、初期SF作品の瑞々しさはまさにevergreenだ。
続編あります。 ★★★☆☆
発見された「古代文字」。このフレーズが気になって購入したのだが、内容はやや予想とは違う展開だった。何というか、もう少し古代文字をテーマにして「神」の存在が具体的に出てくる内容を勝手に想像していたからだ。だが、これがデビュー作とはすごい。「そこで終わってしまうのか?その先は?」というところで終わりなのだが、自分にとって幸いだったのは、続編の「神狩り2 リッパー」を先に購入していたことだ。それを読もうとしたが、まずは前作を読まないと・・・と思って購入したのがこの本だった。今、続編読破に取りかかっているが、これが分厚くてなかなか手強い。
天才山田正紀の鮮烈なデビュー作 ★★★★★
SFはセンスオブワンダー(驚異の感覚)を楽しむものだと言われる。
価値の逆転、相対化が行われるのがSFである。
相対化ということは、絶対的なものを否定する思考に行き着く。
そこで「神狩り」というテーマもSFには現れる。
で、天才の山田正紀が、
デビュー作でいきなり神退治に挑戦した傑作がこの「神狩り」である。
神の存在に気付くキッカケが、
人間には理解出来ない、関係代名詞が13個も複合する謎の言語という導入部が巧い。
神が知的生命であるならば、思考能力がある筈である。
そして思考とは、言語記号の積み重ねである。
言語を離れた思考はありえないと認識している正しいSFである。
そして神は、超能力も使う。
ヒロイン・ユリアは、神に念動力で強姦されてしまう。
優れた言語能力と超能力は持っているが、
女にいたずらするのが大好きな野蛮な精神の持ち主が、
この作品で敵として出てくる神である。
悪魔としか思えないが、
キリスト教の神もマリアを処女懐妊させたということは、
超能力で犯したんだよね?w
下衆な悪党なのに、高貴な神と思い込んでる
超能力の持ち主を、主人公たちは倒せるのだろうか?
倒せませんw
で、続編もあります!

ぅん。 ★★★☆☆
この本にあったのは、学校の課題で読んでレポートを書けと言われて購入したのがきっかけです。

見た感じの第一印象は難しそうで最後まで読めるかな?でしたが、意外とテンポがよくて読みやすく、あたしはスラスラと1日で読むことができました。
何より衝撃だったのは、「神」の書かれ方。

あたしの中での神のイメージといえば『万能で、万人を愛していて、慈悲と慈愛に満ちている』みたいな感じだったんですが、この作品の中では全然違った感じで書かれていて、こんな風に書く人もいるんだなと新しい発見をした気分でした。

結構難しい単語や話が出てくるので、本を読みなれない人には厳しいかもしれません。

が、この本は読む価値があるとあたしは思います。

人類恒久の主題に挑む ★★★★☆
 今後永遠に未完の傑作たるべき作品。作家・山田正紀の名が初めて世に出た作品であることに、ここで復刊されるまでひどく入手困難だったことも加えてか、伝説的どころか幻の作品とまで言われるのを耳にした(さすがにそれは言い過ぎだ、その句を冠すならむしろ80年代「最後の敵」こそしかるべきだろう。かのSF大賞受賞作は未だに絶版のままだ)が、詩性と劇性を巧みに兼ね合わせたこの筆致(こんな言葉で表現しきれているか)はデビュー作とはいえ完成した作家のそれだ。

 個人的にはあのプロローグはない方がいい。主人公はゲキガ世代と言うべきか、劣等感を乗り越えてある程度まで自分の力で這い上がってきた若者という感じでイジケかたすらも共感できた。文体も読みやすい(その理由のひとつといえると思うが登場人物に借り物が多い。小松左京作品で見たような人たちがぞろぞろ出てきたと思えば、あの芳村老人てドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」のゾシマ長老がモデルでは)。だがこの作品を何より特長づけるのは「古代文字」という人間の論理レベルを上を行く存在とそれをとっかかりとして感知される「神」の存在だ。いまだ絶大な影響力をもって人間を支配し、その恐ろしさを見せ付けるように後半「かれ」に近づこうとした者たちが見せしめのようにズバズバ殺されていく。テンポが速すぎてか安易な描写も見えるが、絶対者を目にしほぼ死を覚悟しながらも戦いを放棄しないことを誓う第三章の思いつめた空気も「神狩り」の魅力だ。

 聖書では神は自分に似せて人を造ったとあるが現在神はどんな姿をしているのか、即ち2000年代が舞台の「神狩り」はどういう描かれ方をするべきなのか。その名で呼ばれる不文律が作中にあるような「渇き」を源流としているなら、人が人である限り30年どころか未来永劫格闘し続けるべきテーマなのかもしれない。