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神狩り〈2〉リッパー (徳間文庫)

価格: ¥1,000
カテゴリ: 文庫
ブランド: 徳間書店
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神は死んだ ★☆☆☆☆
いつからだろう・・この人の書く小説が急激に、ホントに急激につまらなくなったのは・・

中坊時代に読んだ「神狩り」と「弥勒戦争」を読んだときの衝撃があまりに強すぎたのは確か。
醒めるきっかけになったのは、「謀殺のチェス・ゲーム 」の中に、モートン.D・デービスの「ゲームの理論入門」からのあまりに表面的な引用
(その時はそう思った。その後正確な検証をしているわけではないので悪しからず)を見つけたことかなあ・・
「ゲームの理論入門」は専門書ではなくブルーバックスだったんだから、読んでるヤツ多いことに気は回らなかったのかな・・と猜疑心を抱いたのはよく覚えている。
当時はゲーム理論を小説の形で世に問うというだけで、斬新な出来事だったのかもしれないが・・

それにしても、「神狩り2」が小説の形をなしていないことには恐れ入った。
1600枚の原稿を必死で1000枚近くまで削ったようなことをあとがきの中で書いているが
20代の頃の山田正紀ならば確実にこの三分の一いや五分の一で書けた内容だろう。
論理の飛躍、大いに結構。認知科学で神の「実在」を探るのもよし。
我々が同質のクオリアを共有できる事実も確かに興味深い。
だが、全編にわたってダラダラダラダラ同じような繰り言を羅列するのは勘弁して欲しい。

どうせ論理ジャンプを行うならば、神の言語には二つしか論理記号がない、というところから
奇想天外なストーリーを組み立てて欲しかった・・というのが個人的感想。

それと、ラスト。
ヒロインが炎だらけの異空間でオッパイむき出しでショットガン構えて神と対峙するのが「カッコイイSF」というのならば
もう私には山田正紀は必要ない。
思い出に郷愁を、記憶に感情を織り込む夢 ★★★☆☆
30年前、「神狩り」を読んだときには、山田正紀に魅せられて、続けざまに弥勒戦争や宝石泥棒などを読みあさりました。ジャコーモ・リッツォラッティがマカクザルの下前頭皮質に電極を刺してミラーニューロンを発展したのが1996年なので、仕方ないとは言え、あまりに待たされすぎました。
自身も30年たち、人間もスレて、余計な知識も付いたので、あらたなアイデアが見えなかった、と言うか、ごちゃ混ぜにしすぎのような印象です。
賛否両論になるのは凄く分かるがあえて傑作と言おう ★★★★★
ご多分に漏れず私も「神狩り」で山田正紀にノックアウトされた人間です。
ですからこの「神狩り2」についても期待は凄くありました。

でも読んでみると「神狩り」の続編ではなく、むしろ「幻象機械」や「神獣聖戦 PerfectEdtion」の方の系譜、と考えた方がスッキリすると思います。
結局山田正紀さんにとって「想像できないものを想像する」というのは創作でのモチーフでもあり、呪いでもあったのだと思います。
「想像できないもの」を描写した瞬間、それは「想像できるもの」に変貌してしまう、その矛盾をどうやって解くのか。この難問を延々と山田正紀さんは抱えていて、最終的に「想像できないもの」を「更に想像できないもので記述する」という反則に近い手法で記述する方向になっている気がします。

だから「神狩り」の島津の様に意気軒昂であった山田さんはその呪いを受けて消耗し、この「神狩り2」の島津の様に満身創痍な状態になっており、しかし、であるからこそこのラストの非常に決まらない島津の啖呵が山田さんの今の状況に照応しているかのように読めて、異様な感動がありました。

奥泉光さんの「モーダルな事象」のラストのように!

という訳で、これは「想像できないモノを想像する」というフレーズの呪いに立ち向かうぞ、という山田さんの宣言なのではないでしょうか。
どうかな? ★★☆☆☆
脳に関する専門書ではないので、当然SFとして読むべき本です。
ですが、SFとして楽しもうとすると、脳に関する専門用語による記述がくどすぎて、楽しみにくいです。
そして、一番盛り上がる終盤、大雑把な感じがします。「『神々の埋葬』のエンディングに注文がついた」という話を聞いていますが、それをさらに雑にした感じです。
少なくとも、「神狩り」の続編として読むと、期待を裏切られることは間違いないでしょう。
うーん・・・・。 ★★☆☆☆
前作「神狩り」から時間が経ちすぎた・・・。そんな印象。前作は謎に満ちていた。最後は全てを失った島津が、それでも立ち向かうのだ、という決意で終わっていた。当然続きもそこから始まると思いこんでいたのだが・・・・・。島津はとうに老いていて、物語の世代は一世代先。物語のテンポはとてもいい。しかし、突然特殊能力に目覚める人間がどんどん出てきて・・・・。そんな唐突な話があるだろうか。そして、最後はやはり消化不良。結局「神」とはなんだったのか。「古代文字」の謎という伏線はなんだったのか。残念ながら成功作とは思えなかった。というか、続編ではなくて全く別な作品を読んでいるような読後感だった。