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理由

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 朝日新聞社
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淡々と明かされる真実 ★★★☆☆
取材者の立場から事件の真実が徐々に明らかになっていく手法が面白かった。続きが知りたくて読まずにはいられないというより、淡々と、でも止まることなく読み進めていく感じで一気に読破できた。登場人物に関する描写が細かく情報が多いので途中で数回わからなくなり、戻って読み直した。
期待ほどではなかったので★は3つ。
不動産と競売とミステリー ★★★★☆
競売物件を巡るミステリー。

執筆された当時とは状況が違うかもしれないけれど、自己実現のために手に入れた
家を競売で手放す際の往生際の悪い債権者と、そういった事案を虎視眈々と狙う
狡猾な買取人、両者から利鞘を得ようとする第三者の存在。それぞれが描かれた
この小説は、その描写だけでも充分読む価値があると思う。

殺人事件をルポ形式で丁寧に読み解いているので、ちょっとずつ読むと良いと思う。
好感を持てる登場人物が皆無 ★☆☆☆☆
600頁ほどあるのですが、出で来る全ての人々が、人間的に未熟過ぎて
読んでいて胸が悪くなります。
結局「運が悪かった人々のお話」というような、同情に値するお話でもなく、
「そういう人のところにこういう事象は寄り集まってきてしまうのかもね」
…という一言で終わってしまう。

大どんでん返しがあるわけでもないから、特別盛り上がる事はないし、
終わった事件をルポという形で淡々と綴り、一つの事件に関わる人々の
「個」としての事情を描くから、共感できないと、終始どうでもいい
記述ばかりの羅列に見えてしまいます。

作品タイトルが"理由"とあるように、各々の抱える"理由"を見せる作品だと
頭で分かっていても、書かれている"理由"の殆どが共感できぬものばかりです。
物語に入る込む事も共感することも出来ないので、楽しみようがありません。
賞がどうとか言う以前に、率直に言って、疲れるだけで面白くはないです。

物語全てが帰結した後味の悪さもあると思います。
なんというか、誰しもが痛い目をみたけれど、この事件を教訓にしたとか
懲りた…と思えるような"その後のお話"は皆無なので。
ルポ形式だから仕方ないのかもしれませんが、ただどうしょうもない人々の
どうしょうもない人生を傍観させられただけで終わってしまいました。

宮部さんの作品、火車もそうだけど、こういうの書かせると、
深みがあるようで、実際には全然はなくて…。
紙面上の出来ごとの羅列みたいな、上辺だけになっちゃうんだよなぁ…。
期待して読んでいただけに、読み終わってから脱力感が強く残念でなりません。
ストーリーは面白い ★★★☆☆
ストーリーはとてもよくて楽しめた。
ルポ形式も悪くはないが登場人物の丁寧すぎる解説が
逆に主要人物の存在感をぼかしていたように思う。

著者の作品はいつもストーリーがよくて読ませるのだが
作品全体を通しての深みがなく物足りなさを感じてしまう。

「家族の絆」とは何かを考えさせられる ★★★★☆
ルポ形式という表現方法のため、物語のUp and Downが伝わり難い。
事件は淡々と語られていくのみ、といった印象を受けた。

しかし、事件に関わった人々の家族模様の描写が細かく、
人生に悩み苦しんで、虚勢を張って、
時にいがみ合って、時に支え合って生きている、
普通の人々が登場人物であるため、リアリティに富んでおり
ぐいぐいと事件に引き込まれていった。

最後まで読むと、
この小説で本当に宮部さんが語りたかったのは
ミステリーの謎解きなんかではなく、
「家族の絆」だったんだということがわかる。

少々切ない読後感が残った。