この世で最も弱い存在である子どもとともに常に暮らし、死んでいったコルチャックには不滅の言葉がある。当時の背景とコルチャックの生き方を知るには別の本が必要。

もっと多くの人が知っているべき人物でありながら、ほとんどの人は知らない。
コルチャックについて書かれた本は、本当に少ない。
この本は、英国人が選んだコルチャックの言葉を抜粋して載せている。
つまり、ポーランド語から英語に訳されそれが日本語になったものだ。
したがって、英国人の選別（バイアスのかかったフィルター）と和訳というフィルターがかかった本である。
それが理由とまではいかないが、読み易すぎてなんか表層を滑っていくような感じがした。
せめて、コルチャックが書いたもの（ポーランド語）を直接和訳する必要があるのではないだろうか？

近藤両氏の本には、及ばないまでも、いい言葉も多いし、コルチャック本は非常に少ないので、多くの人に読んでもらいたい本である。

コルチャックが考えたことを知るにはいいかもしれない。
ただ、コルチャック自身を知りたいのであれば、オススメではない。
わかりやすく、親しみやすく、「なるほど」と思える内容がいろいろありました。
考え方の一つのアイデア帳としても使えるのではないかな？
子どもの権利ノートの元になったといわれる考え方
一読の価値はありました。