ミドルティーンからハタチ過ぎにかけて、怒涛&波瀾万丈の人生を駆け抜けていく主人公「加奈=愛」を、星野真里が、もう“弾けた”としか言いようがない芝居で熱演しています。素では、おっとりお嬢さま然とした清純派なのに、役になりきったときのこのギャップは一体、何なんだろうと目を見張ってしまう。女優として、プロだっていうことでしょうね。
主人公の価値観は普遍で不変。彼女が変わるんじゃなくて、彼女を取り巻く周りの状況がどんどん動いていく。まるでジャングルクルーズみたいなストーリーの仕立て方が新鮮なドラマです。また、基本的に「性善説」に則ったドラマなので、「性悪説」的な彩りを添えた佐野史郎演じるパトロン石川が際立って見える。石川が「愛」に向けて発する最後のメッセージには、年齢を問わず、勇気づけられるんじゃないでしょうか。
そのメッセージを受けて「愛」は「加奈」へ戻るわけですが、この展開はちょっと短絡的かなと思いながら、でも、素直に泣けました。
渋谷すばる・妻夫木聡・柏原崇・藤木直人と、原作者のリクエストかなと思うほど美形をそろえた相手役の男優たち。かつての青春スター、永島敏行・田中好子。ラストのカタルシスへとつながっていく、2人の苦悩と悲しみの演技。そのへんも見どころです。
あと、椎名法子っていう発見もありました。彼女、何か光るものを持っていますね。
素人で分からないのですが、星野さんの演技が素晴らしいからか、
相手役の男性たちの表情まで、今まで抱いてたイメージ以上に、
すごくすごく素敵です。(劇場版のオダギリジョーさんも素敵ですけどね)
"石川さん"も私にはTV版の佐野史郎さんの方がしっくりきました。
音楽にマドモアゼル・モーツァルトが使われていることを知らずに観て
曲の懐かしさにつられて引き込まれてしまっただけかもしれないけれど
久しぶりにキュンとしました。
逆に、専門の評論家は評論する事で、利益を享受している。
為に、自分自身の意見を捻じ曲げる事も多い。
原作ストーリーに関して詳しく知りたければ、原作の飯島愛さんの本を
読む事を勧める。
このDVDのストーリーを知りたければ、
何らかの形で、脚本家やプロデューサーやディレクターやスタイリストその他からの
コメントが必要となると思う。
一般個人は、
主役の星野真里さんの演技を評価するしかない。
内容に関して批判して星野真里さんを潰すべきでは無いと思う。
彼女の演技を見て、どのくらいうまく演技しているか?
これに尽きると思う。
彼女は、以前から精神面と言うか心理的にと言うか、芯の強い役をしてきている。
この作品も、彼女の体当たり演技がこの作品を際立たせている。
このレビューでの星5つは、全て、星の真里さんの体当たり演技の
点数と捕らえて欲しい。
内容に関しては、個人的には疑問が残る。。。原作と比べて。。。
しかし、内容に関する公式なコメントが製作会社や
脚本家やプロデューサーやディレクターやスタイリストその他からの
コメントが無いので、評価しきれないが、私の個人的感想では、星2つから3つだろうと思っている。
星野真里さんが主役の連続ドラマが、制作され、地上波のテレビの全国放送で
流されるのを期待したい。
最後に、星野真里さんは、実年齢以上に、外面内面や、業界のダークな部分やオープンな部分や、
今の、10代から20代前半の日本女性に関して頭で理解するだけでなく、
感情面でも理解し、受け止め、その上で演技しているように感じる。
また、日本の軽いダークな部分も理解しているようだ。
第二次成長期の反抗期を乗り越えられず。。。かなりの年齢まで
引き伸ばしてしまった。
これが、この作品の回答であり、意味であろう。
反社会的人格障害や境界性人格障害や解離性人格障害でも無い。
人格障害には見受けられないし、病的な部分も見受けられない。
ただ、第二次成長期の反抗期をずるずると引きずってしまった。
と言う内容だろう(プラトニック・セックス全般に関する私の判断)。