文学に興味が無くても・・・
★★★★☆
なにげなく東京・三鷹駅近くの陸橋に散歩に出かけた。後で東京都三鷹市のホームページを見たら、その陸橋に太宰治がマント姿で映っている写真がある、という。太宰治が東京の三鷹に住んでいたのは知っていた。が、文学にはあまり明るくはないし興味もそれほどない。ただ、にわかにその写真が見たくなった。やっと本書にたどり着いて見ることができた。これは太宰治の完全写真集といってもよい。結構面白いのは、太宰治が昭和8年に利用していた水道橋−荻窪間の定期券。どことなく懐かしい日付のスタンプの字体は、つい20年前までのものと大きく変わらないのだ。
文豪が近くに住んでいたと想像すると案外愉快だ。三鷹駅前を今でも太宰が歩いていそうな気がする。