インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

あの頃映画 「皇帝のいない八月」 [DVD]

価格: ¥2,940
カテゴリ: DVD
ブランド: 松竹ホームビデオ
Amazon.co.jpで確認
   自衛隊元将校の藤崎(渡瀬恒彦)らが博多発東京行のブルートレインさくら号を占拠。大規模なクーデター勃発を危惧する政府は、ただちに事態の収拾に乗り出すが…。もし現代の自衛隊がクーデターを起こしたら? という想定の下で記された小林久三の同名小説を原作に名匠・山本薩夫監督がオールスター・キャストで描くポリティカル・サスペンス超大作。列車内では緊迫した状況下で藤崎とその妻(吉永小百合)、そして彼女のかつての恋人(山本圭)による三角関係の因縁劇が進められていくが、やはり圧倒的におもしろいのは政府側の描写であり、反体制的立場を一貫して貫く山本監督の面目躍如といった政治家という名の巨悪によるドロドロの駆け引きがエネルギッシュに描出されている。なお「皇帝のいない八月」とはクーデター計画の暗号名で、同名レコードから採ったという設定から、音楽担当の佐藤勝はまず架空の同名クラシック組曲を構築し、それを元にさまざまな劇中曲を奏で上げながら、作品のサスペンスを否応なく高めてくれている。(増當竜也)
山本薩夫 ★★★★★
巨匠・山本薩夫監督の全ての映画の真髄を、この映画は端的に表しています。皇帝のいない八月とは、日本政府に絶対的リーダーのおらず派閥の駆け引きが繰り返される状況を指しています。ストーリーは右派の大物に、純粋であるがために翻弄され、ある意味滑稽とも言える同時多発テロを決行し、無残にも散っていく若者たちの話です。しかしこれは右派批判でも左派批判の映画ではなく、思想に取りつかれた集団の危うさ、さらに何らかの理想を掲げる全ての集団には危うさが伴っているということの警告が含まれています。そして生きていくとは、見たくないものを見ようとしなくてはならないのだという強い監督の主張を感じました。
「戦争と人間」や「金環喰」など数々の名作を観てきましたが、本作を観て、その主張が一貫して唱えられているということに気づきました。しかしながら、見たくないものと真っ向勝負を挑む人物(本作だと山本圭)は、最終的には確実に抹殺されてしまうのが、世の中であるということも一貫しています。
あまりに紋切! ★★★☆☆
自衛隊によるクーデターという、これ以上ない社会的事件をテーマにしながら、観ていてあまりに退屈だ。

当時(1970年代)の日本映画の「大作」に共通するテンポの悪さが、この映画にも見られる。
余計なカットが多く、結果的に映画そのものがストーリーの展開を追うのに精一杯で、観ている者を飽きさせてしまう。

内容的にも、三島由紀夫のエピゴーネンのような元自衛官(渡瀬恒彦)が語る復古思想や、また全てを闇から闇に葬ろうとする日本政府の黒い権力も、そして憲法改正を目指すクーデター部隊を後ろで操るアメリカという設定など、すべてがあまりに紋切型で通俗だ。

したがって、戦後日本の「繁栄」と「堕落」というナイーブな問題を提示しながら、観ている者はリアリティを持てず、そのジレンマを追認できない。事実、クーデター部隊のリーダーである藤崎(渡瀬恒彦)の思想は、単に「狂った人」の「思い込み」という印象しか持たれない。

おまけに取って付けたような三角関係のメロドラマによって、映画の力点そのものがボケてしまっている。「商業映画」の限界と言えばそれまでだが、一般受けを狙った「大作」にしないで(興行的には失敗だったようだが)、独立系の会社で、もっと突っ込んだ「思想」映画にするべきだった。

「娯楽」映画を作りたかったのならば、完全にテーマを間違ったように思う。

懐かしい映画です。 ★★★★★
以前、テレビ放送で何回か見た作品で、内容も自分好みだったので購入しました。主役の
渡瀬恒彦が列車の中でマイク演説する場面は、迫真の演技で感動しました。特に、(かって有った美しい日本人の心を復活させるのだ。)と言う台詞は、しびれました。私は決して極右
でも、軍国主義者でも有りませんが、今の世の中、正義や、秩序が欠落しています。
主役の様な思想の人間も少しは、居て良いと思います。
オールスター勢揃い。 ★★★★★
とにかく、オールスター勢揃いのサスペンス映画です。渡瀬恒彦、吉永小百合、高橋悦史、山本圭、丹波哲郎、三國連太郎、山崎努などが揃っております。『東京湾炎上』、『新幹線大爆破』、『君よ憤怒の河を渉れ』など70年代の大作があった時代です。
山本薩夫監督作品として ★★★☆☆
 この映画は山本薩夫監督としては中位の感じである。「戦争と人間」以降、少し力を抜いたような印象を持つ。観客の目を画面にひきつけるの流石だと思う。しかし、何かが物足らないのもまた事実。
 封切りの時に映画館で観たが、満員で立って観た記憶がある。しかし、全体的には芳しい成績ではなかったという。当時の官房長官が試写で観て、内容がクーデターなので、これはけしからん映画と言ったそうである。そのせいかはわからないが、松竹はあまり宣伝しなかったと言われる。当時、山本監督はそのことに憤慨していたのを思い出す。シナリオ雑誌に出た脚本と映画の出来上がりが違うのは、いろいろな制約があったのかもしれない。単なる娯楽として観るなら、面白いと思う。しかし、社会派監督の作品としてもう少し何かを期待すると物足らない。そんな映画である。