もちろん、タバコの止め方なんて書いてあるわけではありません。書いてあるのは、心臓の拍動と呼吸の関係が、大宇宙のリズムと見事に照応していること、そして、喫煙は拍動を速めてこのバランスを崩すことにより、生のリズムを壊すということです。
信じられないかもしれませんが、私にはこの「生のリズムが壊れる」ということが、ガンその他の警告よりも効き目がありました。以来7年間、まったく吸っていません。
私はこれでやめましたが、他の方もやめられるという保証はまったくありませんので、悪しからず。
近所に居そうな物知りなおじさんが語ってくれそうな、そんな愉快な言葉が並ぶ。「ジャガイモを食べたら愚鈍に成ります」「牛は肉を食べたら狂います」。
それらが根拠のない話かと言うとそうではない。
ジャガイモの澱粉は、消化するエネルギーが他より多く必要になり、腹に長く留まり、頭に必要な栄養が行き渡らなくなるからだ。
草食動物が肉を食うのは、もってのほか。今日の狂牛病を暗示させる言葉。
体の滋養になる食物とはどういうものか、自分を育てるためにはどのような食物を選べばいいのか、伝統食生活の安易な崩壊は、何が問題か、まず自分が気がつかなければいけない。
ですが、楽しく読める一冊です。