全ての親に読んで欲しい。
★★★★★
この本を読んで、子供への接し方を考えさせられました。
子供は7歳までは、全身を使って周りのものを模倣、吸収します。
心から接していないと表面的な教育は意味がありません。
また、子供は神からの使者、親は使者とともに一緒に成長する機会を
与えていただいているという考えが気に入りました。
途中にある詩の部分だけ読み飛ばしてしまいましたが、
子供を持つ親はもちろんのこと、子供と接する機会のある全ての方に
読んで欲しい本です。
シュタイナー自身の著作を読もう
★★★★☆
本書を読んでの感想は,第一に,やはりシュタイナー自身が書いたものを読まないとダメだということ.
ラヒマ・ボールドウィン著「親だからできる赤ちゃんからのシュタイナー教育―子どもの魂の、夢見るような深みから」や,松井るり子著「幸せな子ども―可愛がるほどいい子になる育て方」,「七歳までは夢の中―親だからできる幼児期のシュタイナー教育」や,京田辺シュタイナー学校の「小学生と思春期のためのシュタイナー教育―7歳から18歳、12年間一貫教育」など,いずれも素晴らしい本だと思う.でも,こんな教育の仕方もありますよ,ということではなく,その底流にある考え方を正確に知るには,シュタイナー自身の著作を読むのが一番だ.
本書は,シュタイナー自身の手による教育の入門書である.「霊学の観点からの子どもの教育」に始まり,「人知学的な教育の特質」,「感覚の教育」,「教育と芸術」,「教育と道徳」,「教育のためのお祈り」と続く.その後に,訳者である高橋氏による解説「生きる意志と子どもの教育」がある.いずれも非常に示唆に富む内容で,教育者はもちろん,子供を持つ親には是非一読を勧めたい.
ただ,「霊学の・・・」とあるように,スピリチュアル(霊的)な部分を大切に考えるシュタイナーの思想なので,前述のようなシュタイナー教育の本を読んだ上で,その教育観に共感できたら読むといいのかもしれない.
シュタイナーによるシュタイナー教育入門
★★★★★
内容は、シュタイナー自身によるシュタイナー教育の入門書といったものである。
シュタイナーの神秘学の人間構成論に基づいた、教育のあり方を述べている。いい学校に行き、いい職業につくのが教育の役割か、そのようなことに真正面から取り組む。シュタイナーは
人間に元々備わっている創造性を引き出すことが
教育の役目であり、それに携わる人には重い責務があるのだと語る。
シュタイナーの語り口に慣れた人には適切なシュタイナー教育入門書であり、またシュタイナー教育について知らない人にも、それをよく知る上で適当な本であろう。
最初に読むなら
★★★★★
シュタイナーの名を冠した育児関連の本が沢山でている。
それらの本に感銘を受けたならば、このシリーズを原点に戻るのが良い。
訳者、編集、装丁ともに申し分なく、読み込むのに最適である。
待望の個人訳選集
★★★★★
海外の思想家が日本に紹介されるとき、誰を通じて、いつの時機に行われるかは、極めて重要な問題だと思われる。今、この時期、高橋巖氏によるシュタイナー・コレクションの発刊は、双方の意味において、我々読者にとって幸いな出来事であろう。高橋氏がいなければ、日本でのシュタイナー像は極めていびつなものになっていたに違いない。本書は小品ながらシュタイナーの教育理論の本質を理解する堅固な糸口になっている。訳文は、詩情にあふれた名訳である。隔月にこのコレクションを読み解くのは至上の楽しみだ。