「フェンネル大陸真勇伝」シリーズの第２弾。
　前シリーズ「フェンネル大陸偽王伝」から数えると９冊目にして、ようやく初巻の「グール」の問題に戻ってきた。待ちかねたぜ。
　このあたりについては良く考えてあるのか、ストーリー展開や、小出しにされるグールについての「真実」が面白い。驚天動地の秘密も明かされるが･･･
　著者の作品で、久々に面白いと思える一冊であった。

真勇伝の第二段☆

知らないことで生活を守る人々と、知ることで生活を変えようとする人々。
一体どちらが良い方法なのだろうか・・・？
既に知っていることを更に追求した時、新たなモノが見出せるのかもしれない。


今回は仲間たちが本当の意味での「仲間」へと変わっていく様子が描かれています。
それぞれ個人的な理由があってただ行動をともにしていただけの仲間。
次第に自分のことよりも相手のことを気にかけるようになり、しかしそれを相手に押し付けたりはしない。ただ共有するだけではなく互いが補い合える存在。それが本当の仲間というものなのかと思いマス。
テオやサチの変化、フェンの成長。
一言に『ファンタジー』というだけではもったいない物語です。

しかし、前シリーズから続く長いシリーズものなので、初期の登場人物とかを抽象的な表現で表されると分からなかったりするので注意が必要（笑）
完結してから一気読み、というのも良いかもしれませんネ（笑）