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ヴァイオリンのしらべ 不朽のスタンダード編 ピアノ伴奏に合わせて1人でも楽しめる極上の21曲[ピアノ伴奏譜付き](CD2枚付き)

価格: ¥2,835
カテゴリ: 楽譜
ブランド: リットーミュージック
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わりといい。 ★★★☆☆
伴奏者がいないところで使えないだろうかと思案し、購入。
曲数も多く、選曲も悪くないが、小品に関するアレンジは他社のものでも、もっといいものはある場合も…、という
ごくごく一般的な感覚。
初心者には楽曲解説や奏法の手引き、エチュード紹介まで載っていて独習者には一見便利かもしれないが、
それは各個人が先生に指導を受けているならば必要ないかもしれない程度。
完全な独習ではまたこのレヴェルの曲の演奏は困難だろうし、というところで矛盾も見える。そういう解説でページ数が増えてしまい、装丁が厚くなってしまっていること、また、曲目タイトルが冒頭に表記されていない点も変わっている。
仕事で何曲も弾くには、この厚い装丁とタイトルが冒頭に無いのはあまりよろしくなかった。
『ヴァイオリンのしらべ』第1弾の方は伴奏CDにも、かなり聴こえる音量でソロが入っていて、とても邪魔だったが、
こちらの第2弾のほうでは、完全にピアノソロカラオケ。第一弾も同様に今後変更して欲しい。
また、これも初心者向けの配慮だと思うが、
ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調「春」Op.24/L.V.ベートーヴェン
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35/P.チャイコフスキー
ツィゴイネルワイゼン Op.20/P.サラ=サーテ
は美味しいところ取りで、難易度を下げてもそれらしく聴こえてくるようなアレンジ、しかもそれなりにうまくまとめ上げてあるのは本当に見事なものの…初心者の発表会などで、それらしくカッコよく弾いた達成感だけを求める場合ならお勧めであるが、
完全版でないことは表記してほしい。もしくはそれが部分部分であっても構わないので、オリジナル版も参照として掲載する配慮がほしい。
重音のカット、オクターヴ変え、スケールの省略などが技巧部分で主に見られる変更点だが、長さの変更も大胆にあり、
ソナタもコンチェルトも見開き2ページのあっと言う間にコーダ、という
作曲家がもしこれを見たら驚くか怒るか!の作りである。
ツィゴイネルワイゼンやチャイコンなどは、繰り返しやスケール運動のオリジナル版の手癖がついているので、
楽譜を見ながら弾いていても、意外に手指が混乱して、逆に怖い。(また、以上が一楽章のみであり更にそこからの抜粋であることも楽譜に記されていないのは、問題。当然と云ってしまうものではないと思うので。)
また、完全にソロになる部分のタイムの見計り加減が難しい(ヴィヴァルディの春の一楽章など。ちなみにこの曲は、おかしな前奏がいただけないが、他はオリジナルと変更なし)。アレンジの段階で、ここまでいじった曲集ならば、その辺りまでもう一歩考えて欲しかった。
ただ、ピアニストのフレージング作りが上手いので、愛の挨拶のリタルダンドの加減などは、記譜どおりではないにせよ、
伴奏ピアノをきちんと聴いていれば入りの予測がある程度つくのは助かる。無感情にメトロノーム機能付の機械のように弾く付属伴奏CDが多い中、感情の息遣いが見えるいいピアニスト選択だったと思う。
しかし総じてプロには、この楽譜を使うのは混乱の元になりそうで、場合によっては、この楽譜でわざわざ書き換え(書き戻し?)の手間が起きたり、このヴァージョンに慣れるための練習をしなくてはならなかったりで、使いづらいと思う。
そこを承知の上で、選曲の豊富さや使用目的に応じての購入検討という処だ。