この人の他の作品はどうなのだろう?
★★☆☆☆
全体的には嫌いではありません。SF好きだし、AI物も好きなので。
画も別に気になりません。というか綺麗な画は好きです(笑)
いいと思う人はジャンルを越えてどんどん使っていってほしい。
ただ、台詞が・・・ですね・・・嫌みったらしい台詞が目立つなと(苦笑)
それも良識人っぽく見下し続けるので僕にはちょっときつかった。
同じように「良識人目線で誰かを見下す」のが駄目な人は避けた方がよろしいかと。
なので星2つ。
平気な人にはきっと良作だと思います。
スワロウテイル人工少女販売処
★★★★★
久しぶりに続編が読みたい!と思った作品。
F.S.S好きな自分としては、人工妖精達の立場とゆうか境遇がファティマ達と重なってかなり感情移入できました。
もし続きがあるなら、揚羽のその後ももちろんですが、他の様々な人工妖精達をメインに据えた短編とかも読んでみたいような。
因みにイチオシの人工妖精は置名草です。
愛する人を徹底的に自分に依存させたいと思う彼女はちょっと怖いですが(笑)
80年代のサイバーパンクとコミックのごった煮。
★★★★☆
SFとラノベの間くらいのな作品。
80年代からSF、ラノベ、コミック、アニメ、このあたりのジャンルに偏って
読書してきた人が作品を作ったんだろうな・・・という感じは否めないが、それ
なりに作者の中で消化した上で借りてきているので、角川あたりのラノベあたり
で感じる、引用しすぎてダメだろそれ(笑)という感じはない。
前半で広げた風呂敷を後半急いで畳もうとして、畳み切れなかった感じはあるけ
れど悪くはないと思う。
アップルシード、F.S.S、ボトムズ、狐と踊れ、ヴィーナスシティ、この辺
の世界観が嫌いじゃないなら楽しめるかと。
人工知能のアンチテーゼへのアンチテーゼ
★★★★★
この作品に、一貫したストーリーは存在しないと言って良いでしょう。
開幕時点で主人公のように見える人物は早々に脇役になりますし、冒頭で仰々しく提示される謎は肩すかしに思えるほどあっさり解決してしまいます。
しかし、それでもなおこの作品は面白い。
それはやはり、キャラクターの魅力、軽妙なリズムの会話、ちょっとだけ昔の(失礼)翻訳SFによくあったような言語感覚、そういった点に負うところが大きいでしょう。
小説はストーリーが第一義であるとか、あるいはSFは科学考証がしっかりしていなければならないとか、そういった主張をお持ちの方にはきっと合わないでしょう。
しかしながら、そうおっしゃる方にはフィリップ・K・ディックやハーラン・エリスンの作品が一級の小説、一級のSFとして評価されていることを思い出していただきたいのです。
ラノベ臭がする? 拍子が萌え系? それがどうしました。一級のSFを美少女のイラスト付きで楽しめるのです。
「人工知能の幸せとは何か」という深遠な哲学的テーマを、平易なラノベ調で読めるのです。素晴らしいではありませんか。
何も考えずにキャラ萌えするも良し、深いテーマに共感するも良し。まずは食わず嫌いするに読んでみて下さい。あなたの期待を裏切らない作品です。
痛みに満ちた世界と、世界を照らす温かな視線が溶け合う。
★★★★★
<種のアポトーシス>なる病を隔離するための人工島には二十八万人の人間が居住しており、外界からは海路空路陸路ともに隔絶されている。
ナノマシンによって生成された食糧と、人口の半数以上を占める人工妖精が労働の一翼を担ったり、人間男性の(島の反対側では女性の)配偶者を務める。
島内の福祉は行き届き、生活水準は高く、飢えも貧困も皆無。
実質経済では零落して久しい日本国はナノマシンの動力源になる電力を支配することで、人工島=自治領の手綱を握っているが、経済的には自治領のもたらす研究成果に依存する構図となっている。
そんなねじれた成り立ちによる自治領の中では様々な主義主張や、島内の自治、警備をめぐる勢力が入り乱れて、陰に日向に対立を続けている。
本書を読んで驚いたのは、そうした混迷を描くに際して著者が据えた視座の温かさ・優しさです。
主人公である人工妖精揚羽を取り巻く環境は身を切るようにタフなものでありますが、厳しい環境にあっても、あらゆる勢力のあらゆる人間・妖精に対して、共感を目指した豊かな視線が投射されています。
結果、取り巻く世界の厳しさと、そうした世界を眺め渡す無辺の優しさが拮抗した、見事な舵取りで物語は展開されています。
とりもなおさず、世界を見渡す目線の高さ・温度は主人公である揚羽やそのマスターたる鏡子に共通したもので、P496の鏡子のセリフに、それはもっとも如実に顕れているように思います。
文章はおおむね平易ですが、ルビの使い方、造語にはフェティッシュな気配が漂ってます。個人的に【旧日本製】と書いて【シチズン】とルビを振る感覚は「いいぞもっとやれ」と言いたくなりますが、好き嫌いはあるかもしれません。
続編の可能性を匂わせる終幕となっていますが、ひととおり俎板に載った(であろう)設定をどう捌いていくかを楽しみに待ちたい、そう思わせる良質な作品でした。
この人の他の作品はどうなのだろう?
★★☆☆☆
全体的には嫌いではありません。SF好きだし、AI物も好きなので。
画も別に気になりません。というか綺麗な画は好きです(笑)
いいと思う人はジャンルを越えてどんどん使っていってほしい。
ただ、台詞が・・・ですね・・・嫌みったらしい台詞が目立つなと(苦笑)
それも良識人っぽく見下し続けるので僕にはちょっときつかった。
同じように「良識人目線で誰かを見下す」のが駄目な人は避けた方がよろしいかと。
なので星2つ。
平気な人にはきっと良作だと思います。
スワロウテイル人工少女販売処
★★★★★
久しぶりに続編が読みたい!と思った作品。
F.S.S好きな自分としては、人工妖精達の立場とゆうか境遇がファティマ達と重なってかなり感情移入できました。
もし続きがあるなら、揚羽のその後ももちろんですが、他の様々な人工妖精達をメインに据えた短編とかも読んでみたいような。
因みにイチオシの人工妖精は置名草です。
愛する人を徹底的に自分に依存させたいと思う彼女はちょっと怖いですが(笑)
80年代のサイバーパンクとコミックのごった煮。
★★★★☆
SFとラノベの間くらいのな作品。
80年代からSF、ラノベ、コミック、アニメ、このあたりのジャンルに偏って
読書してきた人が作品を作ったんだろうな・・・という感じは否めないが、それ
なりに作者の中で消化した上で借りてきているので、角川あたりのラノベあたり
で感じる、引用しすぎてダメだろそれ(笑)という感じはない。
前半で広げた風呂敷を後半急いで畳もうとして、畳み切れなかった感じはあるけ
れど悪くはないと思う。
アップルシード、F.S.S、ボトムズ、狐と踊れ、ヴィーナスシティ、この辺
の世界観が嫌いじゃないなら楽しめるかと。
人工知能のアンチテーゼへのアンチテーゼ
★★★★★
この作品に、一貫したストーリーは存在しないと言って良いでしょう。
開幕時点で主人公のように見える人物は早々に脇役になりますし、冒頭で仰々しく提示される謎は肩すかしに思えるほどあっさり解決してしまいます。
しかし、それでもなおこの作品は面白い。
それはやはり、キャラクターの魅力、軽妙なリズムの会話、ちょっとだけ昔の(失礼)翻訳SFによくあったような言語感覚、そういった点に負うところが大きいでしょう。
小説はストーリーが第一義であるとか、あるいはSFは科学考証がしっかりしていなければならないとか、そういった主張をお持ちの方にはきっと合わないでしょう。
しかしながら、そうおっしゃる方にはフィリップ・K・ディックやハーラン・エリスンの作品が一級の小説、一級のSFとして評価されていることを思い出していただきたいのです。
ラノベ臭がする? 拍子が萌え系? それがどうしました。一級のSFを美少女のイラスト付きで楽しめるのです。
「人工知能の幸せとは何か」という深遠な哲学的テーマを、平易なラノベ調で読めるのです。素晴らしいではありませんか。
何も考えずにキャラ萌えするも良し、深いテーマに共感するも良し。まずは食わず嫌いするに読んでみて下さい。あなたの期待を裏切らない作品です。
痛みに満ちた世界と、世界を照らす温かな視線が溶け合う。
★★★★★
<種のアポトーシス>なる病を隔離するための人工島には二十八万人の人間が居住しており、外界からは海路空路陸路ともに隔絶されている。
ナノマシンによって生成された食糧と、人口の半数以上を占める人工妖精が労働の一翼を担ったり、人間男性の(島の反対側では女性の)配偶者を務める。
島内の福祉は行き届き、生活水準は高く、飢えも貧困も皆無。
実質経済では零落して久しい日本国はナノマシンの動力源になる電力を支配することで、人工島=自治領の手綱を握っているが、経済的には自治領のもたらす研究成果に依存する構図となっている。
そんなねじれた成り立ちによる自治領の中では様々な主義主張や、島内の自治、警備をめぐる勢力が入り乱れて、陰に日向に対立を続けている。
本書を読んで驚いたのは、そうした混迷を描くに際して著者が据えた視座の温かさ・優しさです。
主人公である人工妖精揚羽を取り巻く環境は身を切るようにタフなものでありますが、厳しい環境にあっても、あらゆる勢力のあらゆる人間・妖精に対して、共感を目指した豊かな視線が投射されています。
結果、取り巻く世界の厳しさと、そうした世界を眺め渡す無辺の優しさが拮抗した、見事な舵取りで物語は展開されています。
とりもなおさず、世界を見渡す目線の高さ・温度は主人公である揚羽やそのマスターたる鏡子に共通したもので、P496の鏡子のセリフに、それはもっとも如実に顕れているように思います。
文章はおおむね平易ですが、ルビの使い方、造語にはフェティッシュな気配が漂ってます。個人的に【旧日本製】と書いて【シチズン】とルビを振る感覚は「いいぞもっとやれ」と言いたくなりますが、好き嫌いはあるかもしれません。
続編の可能性を匂わせる終幕となっていますが、ひととおり俎板に載った(であろう)設定をどう捌いていくかを楽しみに待ちたい、そう思わせる良質な作品でした。