インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

たったひとつの冴えたやりかた (ハヤカワ文庫SF)

価格: ¥861
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
Amazon.co.jpで確認
先入観ありき、で読んだからかもしれないが ★★☆☆☆
作者の死亡方法とタイトル、及び
『この小説を読み終える前にハンカチがほしくならなかったら、あなたは人間ではない』
とまでいわしめた作品ということに興味をひかれて、この本を手に取りました。
率直にいって残念。少しも感情移入できませんでした。

*以下、内容の核心に触れている部分があります。

主人公とエイリアンの関係に関して
主人公が肉体的快感、情動を動かせる相手に寄生されているにもかかわらず
二人の関係を”友人”と表することが疑問。
私には一方的な関係に思え、二人の会話が虚ろに聞こえ、
単純に二人の”友情関係”を認める気にはなれませんでした。

最終的な決断に関して
・主人公は結局死が見えている(脳が食べつくされる)。 
・エイリアンは生存が可能だが、”友人”である主人公が死んでしまうことになる
・エイリアンの生存は他の生物にとって、危機になりかねない。
という条件下で、「たった一つの冴えたやり方」を選択するわけです。
エイリアンは生存か、死か というジレンマを抱えますが、
主人公はどのように死ぬのか、という判断を迫られていますが、ジレンマは存在しません。
彼女は被害を拡大しないこと、を選択しますが
もとより彼女は死の運命にあるわけですから、自己「犠牲」ではありません。

整理します。
エイリアンはジレンマを抱え、死を決断した。
主人公は死ぬ方法を、大勢を救う方法にした。
ここだけを見れば、”どちらも冴え”ていて”高潔”なやり方に見えるのですが
主人公が死ぬ前提を作ったのはエイリアンであると言うことを、忘れてはなりません。
つまりもっと彼女は、エイリアンを責めていいはずなのですが
この本にそういったシーンはでてきません。

この本ではその答えを、二人が友人になっていたから、というところに着地させようとしているように見えます。
そこで先ほど書いた「主人公とエイリアンの友人関係が疑問」、という部分と関わってくるわけです。
異星間交流において、寄生のような状態がさして珍しいものではない、という記述もないし
主人公が責めてもしょうがないと思っていた(=達観していた と思うには
最初の出航の動機からして彼女はあまりに幼く、奔放です。

以上
友情関係に疑問、主人公の謎の達観
によって、のめりこむことができませんでした。
もっともSFになれていて、設定を違和感なく感じられる方には違った物語に感じられるだろうと思います。
減点式で星2つとさせていただきました。
冴えてる・・・のか? ★☆☆☆☆
手に取る人を選ぶ、かわいらしい?この表紙。思い切って読んでみてから、まさに読者を選ぶ内容だからこそのカバーイラストなんだ、ということがわかりました。
一作目しか読んでいないうえでの感想ですが、タイトル作の主人公は昔のコバルト文庫を思い出すキャラで、読む人によってはハードルがそうとう高め・・・。
少女らしいというか、ガキっぽいモノローグ・・・、「も!消えちゃってよ」とか、「ぎゃは」とか、しゃべり方が古くさいのはしかたないとしても、イラッとするのは私だけ?
このポジティブ元気少女にいくらかなりとも共感できれば、そりゃあラストに感動もするのでしょうが、キャラがダメだともう全部ダメ。そういう意味では正しいキャラクター小説なのかもしれません。

ノリに乗れないままだと、売りである「友情」も、エイリアンが親友というよりけなげなペットのように思えてきて、なんかひっかかります。この地球外生命体に、あなたはそれで本当にいいのか、と問いたくなります。
だいたい、変わった生き物でもいい奴はいるんだ!っていうの、ちょっと無邪気すぎない? そういう前向きで単純な考え方も必要だけど、未知とか異端とのお付き合いという問題を徹底して問題にしない話は、今どきいい大人が素直に読んだらやりきれないです。徹底しすぎて、夢物語と読むこともできませんでした。
子供同士が努力を必要とせずに友達になるようにしてしか、宇宙人と友好的な間柄になれないのだ――という、逆説的な?メッセージは得たような気がしますが。

そして、美しいイメージで終わるラストですが、主人公の選んだのはそんなに「たったひとつの冴えたやりかた」なのかどうか。驚きもないし、もはや人間らしくもないし・・・。
表紙と、自分が何を求めてこの本を読むか、の相性をよく見極めて読めば、「冴えてる!」と思える読後感が待っているのかもしれません。
純粋で冴えた愛情 ★★★★★
まず邦題がいいですね。
SF好きなら共感すると思うのですが、ぐちゃぐちゃにならずに明確に愛する友達のことを考え、愛するたくさんの人々を考え、冴えたままたったひとつのやり方に突っ込んでいく。
一見非情なようで、最も純粋な愛情を感じます。それ故に感動できました。
チョーせつない! ★★★★☆
SFなんてスターウォーズとかしか知らなかったから、
本屋さんでまよったけど、可愛らしいイラストだなあーって
つい買っちゃいました(ハート)

ドキドキハラハラの冒険小説かと思ったら、一転、うるうるきちゃった(涙)
チョーせつなくて、せつなくて・・・。
友ダチがみんな読んでるケータイ小説なんて、
全部まとめてリフトの向こうに捨ててやるぅーーー!!!

という女子高生がたくさん出てくることを、この表紙に願います。
僕としては、この表紙のせいで、なかなか手にとれなかったんですけど・・・。

ストーリーテリングとして最高です。
ティプトリーが悲劇的な最後を迎えなかったら、
このシリーズもっと読めたかも、しれませんね。
タイトルに惹かれました ★★★★☆
大宇宙を舞台に多数のエイリアンと構成された連合に属するヒューマン。
この小説は、エイリアンとの接点をベースに3話で物語は進みます。
期待通り、自分が大宇宙に飛び立ち、いろんな場面を体験できとても満足しました。

私は皆さんが好まれる第1話は、残念ながらあまり好きではありません。
コーティのキャラは素敵で可愛らしく読者をハラハラさせますが、
エンドが私の年が取りすぎたのか予想の範囲内だったため感動が少なかったです。
どちらかというと第2話、第3話の方が予想を外され楽しめました。
ただ、第1話があればこその2話、3話なのかもしれません。

後書きで作者の死を知り、「死」が全話にからんでいたのかも?のあたりは、
なるほどと思いました。
川原由美子氏の挿絵は、今回はもう一つかと思います。
コーティだけならば◎かな?川原氏の漫画は好んで読んでましたが、萩尾 望都氏の方が
雰囲気が良かったかなと。。。
評価・星4つは、第1話の結末と川原氏の挿絵で1つ減らしです。
「たったひとつの冴えたやりかた」という音は、今の所最高の響きです。大好きですね。