「接続された女」
最高の宣伝はアイドルに使ってもらうこと。
アイドル=遠隔操作可能な肉のマネキンを操るシステムと化した醜い女性。
外見的な美醜を越えて本物の愛を手に入れたと喜ぶ女性の脳と、外見のギャップに後ずさりする男。
「脳にまさるコンピュータはない」時代の産物。
「男たちの知らない女」
熱帯で不時着した飛行機で乗り合わせた二人の女性は、宇宙船に乗って地球を捨てる。
「男性か女性か」論争を巻き起こしたジェイムズ・ティプトリー・ジュニアとして読むとますます皮肉。
著者アリス・シェルダンが頭を打ち抜いて自殺したとき、最期に去来したものを思わせる作品。
「愛はさだめ、さだめは死」
母を食い殺して生きた「おれ」にも、「ちび」に食い殺される季節が訪れる。
生き物のイメージは、ミニマムならサソリ、マックスならアノマロカリス、というところか。