このシリーズの箏の本が大変参考になったので、この本も購入してみました。三味線の基本構造、構えかた、弾き方など写真つきでの解説はとても解りやすいものになっています。ただ、長唄の細棹について話が書かれているので、三曲として箏との演奏を奏でる地唄・中棹三味線を勉強されている方にとると、つぼの位置は違いますし、楽譜も違うので、本書後半に載っている楽譜の見方や練習曲などは、役にたたないものとなっています。このことから星３つの評価にさせていただきました。

他の本と比べて高価なので、購入の際、迷いましたが・・・それなりを期待して買いました。
期待通り！！
弾き方だけでは無く、『三味線』の歴史からはじまり、種類・楽器のなりたち…等
とにかく詳しく説明されていて、思わず、解説のように三味線を分解したくなってきます。
（猫の乳の話は、素人は知らない方が良いかも？）
図解も写真も、豊富に掲載されているのですが、
残念なのは、写真が、カラーでは無いことです。
でも、カラー写真だと、もっと高価になりますね。

高校のとき以来三味線は弾いた事ありませんでした。
大学で長唄研究会の友人が面白いよと見せてくれたこの本は、そんな私でも簡単に弾き方を思い出せるばかりでなく
所作から三味線を弾く「心構え」まで分かりやすく教えてくれるテキストでした。
熟練者にとっても、超有名な先生が書いているこの本は宝物のような存在だそうです。
初心者向け、とか熟練者向け、とか一つのレベル向けのテキストや教本が多い中、広い層に重宝するこのテキストってすごいと思います。

この教則本は素晴らしい。

今までよくある三味線の教則本は、載っている練習曲が、初心者にも簡単に弾けるように・・・とわらべうただったり、民謡のメロディーだったり。それはそれで良いのですが、弾けたところであまり達成感は感じられずにいました。

しかし、この教則本は、「これぞ三味線音楽！」と思えるような、実際の長唄などからの一節を練習曲として掲載しています。「元禄花見踊り」など、耳なじみのある曲も載っているところがうれしい。これなら「弾きたい！」と意欲が湧きます。従来の教則本にあるような単旋律では、三味線の面白さは分かりません。この教則本なら、三味線の音色が楽しめます。

非常に詳しく書かれているので、これは学校の教育現場で音楽を教える先生方にも必携の本だと思います。

「箏」「お囃子」などの続編を心待ちにしているのですが、まだ出版されないのでしょうか？
続編も期待しています。