新人本人にもお勧め
★★★★☆
本書は部下を持っている方や、教育担当の方向けに書かれたもののようですが、新人本人が読んでも参考になります。
自分の悩みが何かわからず、もやもやしているなら一度よんでみることをお勧めします。
特に「新人がつまづきがちな10の場面」は知ってて損はない。
悩んでる点がわかれば、先輩や上司へ自分からどのようにアプローチすればよいのかということがなんとなく
浮かんでくると思います。
肝心な「育て方」についてはやや内容が薄い気がしますが、いろいろと考えさせられ参考になりました。
コミュニケーションはエンジニアリング。
★★★★★
人材教育は専門部署がやるべきものという考えは過去の考えだと思いました。世代が異なる人材が集まったチームで仕事を進める上で「教育」という観点はビジネスのアウトプットにも直結するもの。本来は現場のチームの中で「教育」は促されていくべきです。でもそれはなかなか難しいと感じますが、それについてどうしていくべきかについて具体的に教えてくれる実践書です。
本書からは「折れる新人」がつくられる背景を分析し、「折れない新人」を創り出す方法が明確化されています。
特に「価値実感体験」を共有することは、世代の異なるチームを動かす上でも重要なことだと思いました。もっと感動を味わえる仕組み作りを考えていきたいです。
著者は「コミュニケーション・エンジニアリング」という部署に所属しているとありました。コミュニケーションはエンジニアリングすべき課題なんだなと改めて実感しました。
新人を抱えるマネージャーさん必携の書! さすがはリクルートさんがつくる本、と感心します。
★★★★☆
私のいる会社もご多分にもれず、新人が毎年のように辞めていきます。
そういうものだ、という割り切りというか、あきらめに似た境地です。
でもこの本は違います。リクルート・グループがつくった本だけあって、
1 新人を取り巻く環境が、どう昔と違うのか
2 新人の持つ価値観はどのようなものか
3 新人がつまずきがちな10の場面
4 新人に何を伝えるべきか
という内容について、深く分析し、具体的な方法を教えてくれます。
ちなみに価値観の5つのキーワードは、
「成長」「貢献」「絆」「自分らしさ」「リセット」
です。
「定着化」(=辞めさせない)が目的ではない、という
ゴールの設定がまた、すばらしいと思います。
『「仕事の意味」と「自分への自信」を感じられるようになり、
働き続けるための土台をつくること、それこそが、「新人育成」のゴール』なのです。
5つのキーワードと、つまずきやすい10の場面は、手帳に書き写しておきました。
マネージャーの方は、この本を手元に1冊、用意しておくのが良いと思います。
全ての上司に読んで欲しい(「折れた」新人・若手社員からのお願い)
★★★★☆
本書の「価値実感体験」と「集中体験」は、全ての人のビジネスキャリアのコア(軸)になります。全ての上司にそれを理解して、新人やメンバーに実感させてあげて欲しいと思います。
私は、2000年入社。本書の新人像に近い人間です。入社4年目に「折れて」、会社に復帰し、その2年後にまた「折れ」ました。
入社して3年近く業績を上げ続けました。周囲から見れば、機嫌よくやっているように見られたのだと思います。でもある日、私はそれに全く意味を感じなくなりました。あてもないのに「転職」を決めました。その時、ある上司に「この事業の醍醐味を味あわせてやるから」と引き止められました。そうして与えられたのが(今思えば)「価値実感体験」と「集中体験」でした。私は「この領域で一生やっていきたい」と強く心を決め、会社にとどまることを決意しました。しかし時すでに遅し。これまでの激務がたたり、折れました=休職しました。
復帰後、待っていたのは「降格」と「定型業務/仕事が無い」。「会社で働く」意味がわからなくなりました。辛かった。でも運良く、「定型業務」から、「集中体験」と「価値実感体験」を自分から創り出すができました。社内で高い評価も頂きました。ひとえにかつての上司と体験のおかげです。
これらの経験を通じて自分の価値基準が出来上がりました。しかし、環境変化で、かつての会社の価値基準はなくなり、周囲と自分の中で強い葛藤を感じ、再休職となりました。
このときは「完全に折れ」ました。
休職期間中、某病院の復職支援プログラムに通いました。年齢・職種の違う様々な人たちとプロジェクト活動をしました。そこで起こったことは、「集中体験」です。私は、その中で自分の確固とした価値基準を確信し、自信を取り戻しました。そして今年、自分の価値基準とどうしても接点が持てない、今の会社を辞めることを決意しました。かつての上司も賛成してくれました。
不況だし、転職先も決まっていません。正直、不安です。でも、私には「軸」がある。次はもう「折れない」自信があります。
超多忙なプレーイングマネジャーのための人材育成マネジメント書(スタンス・行動編)
★★★★★
超多忙なプレーイングマネジャー向け。新人育成のスタンス・ポイントが簡潔に書かれている。言い換えるなら、本書に書いてあることさえ外さなければ、誰にでも新人は育てられる。新人だけでなく、中途入社者、元気が無い若手・中堅の育成まで幅広く活用できることも実感できるだろう。一粒で何度もおいしい「新人育成」をお試しあれ!