名文古典
★★★★☆
1977年にNHKで放送された、田村正和主演の一年間のドラマを楽しく観た。語り手古今亭志ん朝、脚本・石山透のコミカルなドラマ。三林京子が見返りお綱、原田美枝子が千絵、江原真二郎がお十夜孫兵衛、角野卓造が旅川周馬、山口崇が平賀源内、日下武史が甲賀世阿弥、岡田裕介の竹屋三位卿、小林麻美のお米といった配役で、ちょっと配役に難があるのだが、そのため原作は今日まで読まずに来た。しかし途中ちょっと飛ばし読みながら読んでみたらやはり面白い。
吉川英治の文章がいいのである。変幻自在で、ちょっと今こういう文章を書く作家は見当たらないくらいである。何といっても、大詰め、阿波へ渡るあたりが圧巻である。