実に凝った繊細なOST
★★★★★
TVドラマの風の絵師にはまり購入しました。ドラマを見ていた時
音楽もその使い方も非常にセンスがいいな、と感心していましたが
このサントラを改めて聞いてみて、実に様々のサウンドが用意されて
いたんだな、と改めて製作者らの意気込みとその才能に感動しました。
時代劇であったため、琴などの古典的な楽器が効果的に使われているのも
気に入っています。
CDのデザインも繊細で凝っています。例えば、CDカバーでの
イメージでは、ユンボクは少年絵師の衣装、キム・ホンドは彼に絵筆を
渡しているシーンですが、CDでは、同じ場所(橋の上)で、今度は
ユンボクの本当の姿である女性の装い(チョゴリ)を身にまとい、
パク・シニャンが彼女に赤い薔薇を手渡そうとしている、、、という
実に憎い演出。シニャンのまなざしがせつないです。
惜しいのは、中のテキストが全部ハングルで、何が書いてあるのか
分からないこと。せめて、曲のタイトルが日本語だったら、、、と
思いますが、この美しいOSTの世界に身を浸すと
そんなことなど、気にならなくなります。
お勧めです。
絵で、調べで語る、愛と運命の物語
★★★★★
18世紀朝鮮を舞台にした歴史ドラマ「風の絵師」をより魅力的にしている要素の片方が、実在した二人の天才画家が描いた絵であるならば、もう片方は間違いなく、効果的に歌われ、奏でられる音楽でしょう。
伽耶琴(カヤグム)に代表される古典楽器を取り入れた楽曲や、物悲しく切ない調べの数々。時には心浮き立つような軽やかなメロディ。聴き込むほどに、ドラマの場面、場面が目に浮かびます。
なかでも、声が収録されたトラック6.までの楽曲に惹かれます。胸がしめつけられるような愛を歌う、『雪道』『涙の花』『懐かしさ(叶うことのない・・・)』は、それぞれ素晴らしいです。
圧巻は、やはりチョ・ソンモが聴かせてくれる『風の歌』。劇中では、主人公二人が絵を描くシーンで主に流れていた曲ですが、歌詞を読むと金弘道の心情を綴ったものと思われます。たとえ歌詞の内容が解らなくても、壮大にして、繊細な歌声は一度聴いたら忘れられない思いを伝えてくれることでしょう。
あの月明かりの下、君と僕がこんなに近くにいるのに、
手に触れるかのように、姿が見えるかのように、おぼろげで、
僕があと どれだけ生きれば、君を再び呼べるだろうか、
のどが詰まるように、息が止まるように、君を呼んでみる
君を抱いて風が吹く、僕の心を洗っていく〜
「風の歌」だけでも満足しそう
★★★★★
何と言っても「風の歌」が最も印象に残ります。5曲目〜22曲目は歌詞が無く似た様な曲に聞こえるかもしれませんが、数回聴いてみるとそれぞれの曲の特徴がわかってくると思います。ドラマのそれぞれのシーンに合わせてこの一曲ということで曲数が増えたのでしょうか。ドラマの各シーンにあわせて切ない曲が多くなっています。「風の絵師」にハマった方にこのОSТは是非お勧めです。