「有川：自衛隊ラブコメ」の短編集第一弾です。

「ラブコメ」に相応しく、見知った登場人物も出てくる所から
ついつい目尻が下がってしまいます。
電車内やバス内で読む時は要注意です。

これは自衛隊３部作を読んだ人への作者さんからのプレゼント
なのだと思っています。

ページ数は少なくサラっと読めますので、３部作を読んだ人は
是非そのまま手に取って欲しいですね。

「空の中」「海の底」の続編と言われていますが、フル無視して本作を購入しました。
多くのみなさんが前作を読んでから…と書かれていますが、前のお話を読まずとも十分楽しめます。

そしてこの作者特有のベタ甘な恋愛が読めます。
すばらしい。
そして短編集ながら、各ストーリーの登場人物に絡みがあるところなんかは読んでいてワクワクしますね。

自衛官との恋愛、普通に過ごしていたらあまりで合わない境遇ですが面白いことに感情移入できてしまいます。
おそらく作者はものすごく勉強したんでしょうね、というよりも陸空軍系のお話を得意とされているからこそでしょうか。

収録作品は下記の通り
１．クジラの彼
２．ロールアウト
３．国防レンアイ
４．有能な彼女
５．脱柵エレジー
６．ファイターパイロットの君　

ベタですが表題にもなっているクジラの彼の、
“彼”が好きです。

食わず嫌いしないで「空の中」「海の底」も読んでみようかなと思う今日この頃。

有川浩の恋愛短編集なのです。
海の底、空の中などで出てきた登場人物たちの
恋愛模様などが読めるのです＾＾
私的には本の題名さのままの短編「クジラの彼」
が一番好きです♪

「海の底」と「空の中」を読んだ人はぜひ読んでほしい本。「海の底」で出てきている如才ない冬原の意外な一面。「空の中」の光稀のその後。おもしろかった。他の話もあるし、初めて読んでも十分楽しめると思う。

『クジラの彼』『ロールアウト』『国防レンアイ』『有能な彼女』『脱柵エレジー』『ファイターパイロットの君』自衛隊を部隊とした恋愛短編集
◆「活字でベタ甘ラブロマ好きで何が悪い！」後書きの冒頭で作者が叫んだ台詞です。
決して悪くありません。私としてはむしろ歓迎です！
ラブストーリーじゃなくてラブロマ、ラブコメってとこがポイントよね。
読んでて顔がニパニパしてくる読んでて楽しい、面白い作品でした。
◆『クジラの彼』と『有能な彼女』は『海の底』、『ファイターパイロットの君』は『空の中』のスピンオフ作品となります。
知りたかったあのカップルのその後、もうそれだけで嬉しくなってしまいます。
できれば両作品を読んでからの方がより楽しめますが、この本だけでも大丈夫です。
◆お気に入りは表題作の『クジラの彼』。
過酷な遠距離恋愛で待つ聡子を描きつつも、待たせる冬原の気持ちも見えてくる感じが好きです。
これのちょうど反対、待たせる側を描いたのが『有能な彼女』ですね。
また『ロールアウト』の着眼点も面白かったです。

新書で読んだけど、有川さんらしいベタベタの恋愛物語。滅多に帰ってこない潜水艦自衛隊に勤める彼と恋するのは長距離恋愛以上のハードルの高さを実感。植物物語とシンクロする部分も。

あ、甘い。
読んでいるこっちが死にそうになるほど甘いです。
そんなベタ甘なこの小説ですが、
ふわふわ甘いだけの恋愛小説じゃないんです。


『空の中』『海の底』の番外編が収録されていますが
この本からでも充分に楽しめる本です。
が、上記の作品を読んでからこの本を読むと
相乗効果でもっと甘いかも。

図書館戦争シリーズで作者のファンになりました。

甘い恋愛小説が好きな人におすすめできます。

自衛隊のお話が好きな人にもおすすめ。