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ラヴェンダーの咲く庭で 特別版 (初回限定生産スペシャルアロマパッケージ) [DVD]

価格: ¥4,935
カテゴリ: DVD
ブランド: 角川エンタテインメント
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老いらくの恋が主題、自分が老人に近づくとわかる哀歓。 ★★★★★
この映画の素晴しさは他の方のレビューにあるとおり。第一次大戦期(1914〜19)に適齢期となり、姉は恐らく恋人がいたが、戦争でなくなり、本人も大陸で看護婦として従軍している。妹は、恐らくそうした機会のないまま、なにせ大戦期にはほとんどの若者が動員され、そして彼らの属する階級(中流の上)では、相手は田舎にはあまりおらず、チャンスも限定的だった筈。

20年後の1939年が舞台。姉妹の設定は50代か。画面では60代のように見えるが。原作ではどうなっているのだろう。姉妹は父親の残した遺産で暮らしている。それほど裕福ではないが、体面から、家政婦を雇い、パブへは出かけず(労働者のもので、医師は労働者とは区画の異なるサルーンで飲んでいる)、農民の祭にも参加しない。英国独特の、階級差が描かれている。

あの後、英国は再び多くの死者を出す大戦に突入し、ロンドンは空襲を受け、クイーンズホールも被災し、戦後は経済、食料事情ともに、とても厳しい時代に突入するから、恐らくは最後の古き良き時代だったのだろう。画面はそうした二度と戻らない時代の雰囲気を、英国南海岸の漁村や農村の牧歌的な風景によって伝えている。

服装が古風で、姉妹が食事の時のフォークをどう持つかとか、村民が姉妹の家に招かれ、クラシック演奏をラジオを聴くときに盛装をする様子など、興味深い。風俗を見るだけでも有益。
静かに落ちる戦争の影 ★★★★☆
この作品のファンの人から聞いて抱いていたイメージほどロマンティックでも、余情あるお話でもなかったなあ、というのが残念ながら正直なところです。
老いていく人間のしょうもなさみたいなものをより強く感じてしまいました。
ただ、“1936年夏の英国”という設定は通奏低音として秀逸です。前の大戦から20数年、愛する人を、青春を失った辛い記憶、そして背後の大陸で再び迫り来る戦乱の予兆。
ロシア系の名を持つよそ者の女流画家と、正体不明のポーランド人青年とが、ドイツ語で親交を深めていく気配、田舎住まいでも教養ある老英国人たちは、それだけで心穏やかならなかったでしょう。
流れ着いた青年が、ショパンの故国ポーランドの人ではなく、ドイツ人だったら、姉妹や村人の対応も違ったはず。
大西洋の彼方のアメリカに未来を見る青年と、「“アメリカはヨーロッパの滓(かす)の集まり”と教わって育った」老姉妹…
どこを切り取っても一幅の風景画になるロケーションの美しさと、劇中“俗っぽさ代表”のようなポジションだった通い家政婦さんがラジオのコンサートに拍手する顔の良さに免じて、星ひとつ足しました。
現実的かそれとも ★★★★☆
美しい海辺にある小さな家に住む姉妹と記憶喪失した若いバイオリニストの話。。。正直言って、現実でこのような事があり得るのかしら!? と思いました。 

しかしストーリーを追って行くと、ジュディ・デンチが少年に惹かれて行く純真で切ない心が伝わってきました。姉のマギー・スミスは少年に惹かれて行く妹の感情と行動に初めはあまり良い感情を示さなかったものの、そのうちに思いやりを示すようになりました。

小さな町に住む年老いた姉妹に突然舞い込んだ出来事から味わう束の間の幸せと、最後は現実を受け止めて満足しもとの生活に戻る2人。

少年の弾くバイオリンの音と共に、微風とラベンダーの香りが漂って来るようです。人の心は幾つになっても変わらない部分があるんですね。肉体は老いても恋のときめきを感じる熱い心がとても良かった!マギー・スミスがジュディ・デンチの良いサポートになっていました。 
好い映画でした。 ★★★★★
小さな海辺の町でひっそりと暮らす老姉妹。
姉は戦争で恋人を亡くし、妹は恋の経験も無く年を重ねいつしか老女になっていた。
ある朝妹は浜辺に打ち上げられた少年を発見する。そしてその少年に恋をする。
映画の内容はむくわれない老女の恋を描いたものなのだが、それはともかく美術がわたし好みで最高なの。

コーンウォールの広大な美しい自然とこじんまりとした居心地の好さそうな小さな家の様子が映し出される。
部屋をずーと眺め渡しているといかにも使い込まれたという感じの家具の一つ一つにため息が出て、そこへ自分を置いてみたくなる。

わたしも老後はこんな家で彼女たちのように暮らせたらなあ。
朝な夕なに海辺を散歩して、昼は絵を描いたりガーディニングを楽しみ、夜は赤々と燃える暖炉の前で読書や編み物やステッチをして過ごす。

好きな家具に囲まれてひっそりと静かに小さな幸福を感じながら暮らしていきたいな。


古きは古くない ★★★★☆
ジュディ・ディンチとマギー・スミスが演じる姉妹。
デビット・ワーナー演じる、若い女流画家へ思いを寄せる老医者。
様々な意味で「古さ(老い)」を感じさせる人々、村の情景。
が、心情は決して“古くない”。
活き活きと、みずみずしい仕草、おおらかな感情を露にする姿は、
いつまでも人は「古くならない(老いない)」のだということを
実感させられる。

ダニエル扮する美男な若者の特技は「ヴァイオリン」。
いわゆる“クラシック”というある種の「古さ」を感じさせる、
それでいてその方面では天才的才能を秘め、未来の可能性をもった人間。
若者が奏でるヴァイオリンの音、音楽(クラシック)は、決して古くなく、
大きな未来へと輝く存在でもある。

しみじみと、それでいて、ひと時の人生の“刺激”を
したたかに描いている映画です。
ストーリー自体は、割とワンパターンな感じがしないでもないですが、
なぜか食い入るように見てしまうし、じーんと名残りが生まれる良質な作品です。