インド哲学の入門書です。深いことは書いてありません。
「ヒンドゥイズム」と一緒に読めば、インド哲学全体が
とりあえず分かりますし、自分にとって進みやすい方向
性も見えてくると思います。

　インドのヨーガを欧米に伝えたパラマハンサ・ヨガナンダ師の箴言録（語録集）として重要なメッセージが項目ごとにまとめてあり、とても読みやすく書かれています。

　恐らく『あるヨギの自叙伝』や『人間の永遠の探求―パラマハンサ・ヨガナンダ講話集』では書かれていない話しなども、クリヤナンダ師が書き残していたと思うので、それら細かい話が含まれているようです。

　聖書のようにまとまって章立てて番号が振り分けられているので読みやすい構成になっています。一つだけ残念なことは本書の装丁がやや安い紙を使用しているようでコンビニ売りの廉価版漫画本のような紙質だというところです。内容は素晴らしいです！

　本書帯に書かれているヨガナンダ師の言葉を書き写しておきます。


　「真我の覚醒とは、あなたの本当の自分が、個我ではなく神、すなわち“果てしない海のような大霊”であることを知ることです。その大霊こそが、あなたが自分だと思っている小さな意識の波動をしばらくの間だけ出現させているのです」

　「真実は、ただ真実として存在します。多くのひとが認めるから存在するわけではありません。真実とは、個人一人ひとりに内在する永遠なる真我のなかで体験されなければならないのです」

――パラマハンサ・ヨガナンダ