不思議な話で、心が穏やかになる。
★★★★★
浅田次郎とか恩田陸に近いかも。
不思議なストーリーや、テイストが。
恩田陸よりもっと穏やかで、やさしい感じと言えばいいかもしれません。
老人ホームのご老人の話の終わり方だけは、あまり気持ちよくなかった。
読み方が浅いかもしれませんが。
展開が都合良すぎる部分もありますし、つながりがわかりにくい部分もありますが、
なんとなくのんびりと穏やかに温泉につかっているような感じで読めました。
私はオススメです。
かなり癖があります
★★☆☆☆
わたしには合いませんでした。『真夜中の動物園』を読んで後は投げ出してしまいました。二つ目のお話しで何がなんやらわからなくなってしまいました。不思議なお話好きな人には良いのでしょうか・・・
びっくり箱のような不思議話6つ
★★★★☆
超自然的な不思議な出来事を通して、理不尽な運命にちょっとだけ抵抗する全6話。恒川幸太郎や朱川湊人の作風と似たところがある。だが、ストーリーの仕掛けはいいのだが、主題がちょっとほころんでいるというか、微妙にしっくりこないような感じも少しある。そんな中で「did not finish」は意外な結末が印象に残った。失敗も後悔も含めて人生を全肯定する力強いメッセージで、一本芯が通っていた。
過ぎし日への郷愁、漂う死の香り―奇才による珠玉の短編集
★★★★★
本書は、『夏光』で知られる著者による短編集。
OLが、仲のよい5人で遊んだ15年前の夏を思い出す『へび玉』
勉強も、友達ともうまくいかない小学生が、
真夜中の動物園に忍び込む『真夜中の動物園』
瀕死のスキーヤーが、薄れ行く意識の中、
ダウンヒルを目指すきっかけとなった出来事を回想する『did not finish』など、
どれも死の気配が色濃く漂う全6作品を収録します。
どの作品も異なる味わいがあり印象的ですが、
とりわけ心に残ったのは、
老人ホームを訪れたボランティアの学生が、
いまはない沼をみつめ続ける老人と出会う『あの日にかえりたい』。
痛切で美しいラストに、思いがけず涙が溢れました。
人間の、儚く切ない珠玉の短編集。
著者のファンに限らず、多くの方にオススメしたい著作です。