場内の騒然から長いイントロが始まる1が臨場感を高め、2の名演が続いて冒頭からアクセル全開。3・4・5で戸川のくるくる変化する歌声に幻惑され、6以降はヤプーズのハードロックを堪能してください。スタジオ版とがらりと違う9はとりわけ名演ではないでしょうか(この曲が書かれた当時はストーカーなんて言葉もなかったのに、この先見性はすごい)。
良くも悪くも80年代風味に見られる戸川&ヤプーズですが、本作は今聴いても新しい。現在の私たちの迷いや悩みにガツンと響きます。80~90年代を思い出して浸りたい人にぜひ、そんな時代知らないよという人にも、手放しで勧められます。ていうか、彼女のパワーあふれる歌声を聴いてほしい。
唸る様に、叫ぶように、悲鳴を上げるように、
ある時は高く、ある時は低く。
七色の声、と言っても過言ではないと思います。
ライブのアレンジは(特にレーダーマンが)かなりかっこいいです。
そして息は切れてても、やっぱり戸川純がかっこいいです。
アングラ・マニア・宝島などにピクッと来る方にお薦めです。